山道楽

大寒

大寒や抗う初め墨を磨る 未曉

岩内岳(2)

岩内岳山頂は100m程の視界しかない。登山を始めて間もない頃、目国内岳の岩峰から縦走して下さいとばかりに尾根を連ねていた岩内岳を見ているので、ぜひとも逆から目国内岳への連なりを眺望したかったが無理だった。昼には早いし自動シャッターで記念写…

岩内岳(1)

岩内岳に登り下山してそのまま海鮮料理で有名な高嶋旅館に泊まろうというわがままな計画だったが天候がそれを許してくれなかった。 25日は登山予定の早朝出発だったが、雨含みの不安定な予報だったので登山は翌日にしたため、大湯、神仙沼、木田美術館を巡…

八甲田(3)大嶽〜酸ヶ湯

一端緊張感を緩めた上に昼飯を食べたせいか、ヒュッテから大嶽への登りはきつく感じられた。ヒュッテにいた人の多くが毛無岱の方へ流れたらしく大嶽への登りに人は少ない。降りてくる人は多い。その人たちに道を譲りながら一息二息つく。そしてその人たちが…

八甲田(2)井戸嶽〜大嶽

赤倉岳から井戸岳への外輪山の尾根歩きはものすごい強風の中だった。左側は赤倉の壁と呼ばれる崖であり、右側は火口壁の急崖である。強風は火口の方から吹着付ける。幅1〜2Mはある尾根路なので普通ならば恐怖感はないだろうが、油断すると飛ばされてしま…

八甲田(1)赤倉岳へ

いつもの山歩きの脚を今回初めて青森まで伸ばした。遂にしょっぱい川を渡ったのである。 朝3時のフェリーに乗船、まづ1〜3缶のビールで出陣の祝杯。1時間くらいの睡眠が取れただろうか。6時前には起きて腹ごしらえ、待たしておいたタクシーで青森駅。そ…

伊達紋別岳(3)

一服広場を過ぎると今日のような霧がなければと言う条件付きだが、快適な稜線歩きになる。馬の背のような尾根のアップダウンが続く。5M位の視界しかないがミヤマアズマギクやミヤマオダマキが誘導灯になって道を繋げてくれる。霧が晴れて終うと逆につまら…

伊達紋別岳(2)

仄暗い木下闇に咲くエゾカンゾウの鮮やかなオレンジが美しい。しかし、あの時のKaさんの話と違って道端のシラネアオイに花はなく、足元のすずらんもない。終わってしまったようだ。目立つ花がない分急勾配に息切れや、だるくなる腰に意識が行ってしまう。…

伊達紋別岳(1)

久しぶりに初めての山である。先日、大千軒登山の時知内の道の駅であったKaさんからの花情報に触発されての山行になった。国道付近は青空こそ見えないが明るいが山はその麓から海霧が覆って見えない。8時20分訊きながら登山口に到着した。「太陽の園」…

恒例、大千軒岳(1)

目覚まし一時間前に目覚める。西空を見ると赤い月の左上が囓り撮られたように欠けている。私の目ではそれ以上に詳しくは見えない。慌ただしく仕度して桔梗野の中の集合場所に行くとKu氏とTa氏が既に来ている。先ほどの月食はもう沈んでしまい、蓋をする…

知内丸山

矢越山荘と看板を掲げた旧矢越小学校の校舎横に車が止まる。今年は余花もなくタンポポも終わりかけている。小さなグランドの周りに桜が咲き、タンポポが有れば子どものいない学校も少しは学校の雰囲気もあるが、今年は押し寄せる新緑につぶされそうにも思え…

殿様街道

殿様街道の案内板がある所から歩き始める。すぐに下草も刈られた小さな栗園に入った。そこから先の道を見つけるのに一苦労。熊の糞に驚かされながらやっと小橋の向こうに繋がる道を見つけて登り始める。そこからは良い道が続いた。古道感もあり昔の旅人を偲…

桂岳・花のトラヴァース

亀川の左岸の尾根を登り詰めると送電線の鉄塔があり、向かい側の尾根が傾斜を緩めた辺りに立っている鉄塔と送電線で結ばれている。ここから亀川を挟む二つの尾根が桂岳の山塊にぶつかる源頭部のトラヴァース路を行く。 送電線は尾根と尾根の間を弛み無くしっ…

勝軍山ついでの花見(2)

*1304719998 ザックを背負い山靴での花見になった。キャップ、サングラス、ザック、ベスト、登山ズボン、登山靴という異様ないでたちだがそれもある意味花衣とも言える。花見遊山と言うではないか。物見遊山?か 書家金子鴎亭に繋がる人たちの「碑林」の中に…

烏帽子へ一直線

横津岳スキー場のゲレンデの真ん中を真っ直ぐ登る。今日の最もつらい登りだ。ゆっくり登ればいいがゲレンデのようなところだとどうしても急いでしまう。後少しでリフトというあたりで右に折れダケカンバの林に突入する。右にゆっくり傾斜する斜面をトラバー…

川汲・台場山(2)

登山口から頂上まで雪を利用して笹の上を直登した。標高差50mもあるだろうか。登った頂上からは大きな早春の景色が見えた。三森山がどっしりとした山容を見せ、遠望袴腰が普段と全く違う姿で雪の嶺を空に光らせていた。眼下には噴火湾に繋がっていくだろ…

川汲・台場山(1)

道道83号線。矢別ダムを左に車を走らせる。矢別トンネルに入る前は雪を駆逐した浅春だったが、こちらはまだ雪が多い。左に林道の入り口が見え「熊出没、入山禁止」の看板がある。 スノーシューを背負いつぼ足で簡易舗装の路を歩き出す。川に沿って一曲がり…

 庄司山初冬

庄司山は普通入山ポストのある所から左回りに、北側から頂上を経て南側へ降りて一回りするのが私達の一般的なコースだが、今日はアプローチが桔梗尾根と言うこともあり南側から登るピストン登山になった。 登山口への分岐を左に登りにかかる。蒲公英の綿毛か…

松倉川渓谷

四度目になるだろうか。泣面山に向かった。今までは赤川から寅沢林道で万畳敷に入ったが、道路が毀れているということで松倉川に沿う林道からアプローチした。 私には初めての道である。旧市内で唯一外観さえ見たことの無い小学校が鱒川小中学校だった。旭岡…

毛無山(2)

笹に隠れた道を笹をかき分けて進み、笹に囲まれ、座ると笹で視界を遮られる頂上に着いたら、茸採りのため予定を30分も過ぎていた。頂上標識はバラバラに毀れていた。大石の沼の辺りから大部分が笹に覆われているし、手を入れる必要のある山になっている。 …

尻別岳(2)

登山口には室蘭ナンバーと札幌ナンバー車が2台。さすが道央圏の山である。 登ってすぐ留寿都スキー場ウエストMt最上部のリフト降り場に出た。下の方には遊園地の一部とそれに繋がりイーストMtのゲレンデが広がる。尾根が狭くなり、770Mのピークへ向…

尻別岳(1)

尻別岳は二度目である。この前何時だったろうかと6年ほど前の記録写真を繰ったが無い。どんどん溯ったら、小さなポケットアルバムに3枚のスナップがあった。日付は2001年11月9日となっていた。それをもとに思い出を手繰った。山の会の山行に加えて…

陣川・八十八ヶ所巡り石仏群

一気に秋闌の蝦夷松山へ行った。Yamaさんは八十八ヶ所巡りの石仏を写したいという。私も吟行と鳥雲の表紙取材が出来る。 陣川温泉から悪路を300Mほど車で行くと、我々が通称ロータリーとよぶ十字路に出る。そこに車を置く。その辺りが八十八ヶ所巡り…

駒ヶ岳(2)

団体で、良い天気に合わせて三日前までに申し込み、携帯電話必携の上前日にゲートの鍵を借りなければならない登山というものを、なかば意地になって実現させた。受益者負担という名の自己負担の考え方はすぐ採り入れたのに、自己責任と言う考え方を持てない…

駒ヶ岳

事前申し込み制という制約を伴って解放された駒ヶ岳登山が遂に実現した。いつものメンバーに縮刷版仲間を誘って総勢九人。ゲートの鍵を預かってきているので、ジュンサイ沼の所のパーキングエリアでいったん集合した。グリンピアの十字路を右折すると、駒ヶ…

目国内岳

前日午後Yamaさんからの電話で目国内岳が決まった。数年前私の山行初期で特に印象に残っている山だったので楽しみだった。何が印象的だったのかは覚えていない。絵に描いている。尾根道を岸にして北側に残雪が豊かに広がっている絵だ。 今回、もちろん雪…

室蘭岳

2007年8月以来の2度目である。前回は良い印象が残っていた。 ダケカンバの美しい樹林帯、コースの折々に見える室蘭から噴火湾の展望、頂上から西尾根コースを下るときの釣り尾根の道の快適さ、そして帰りを待っていてくれる白鳥ヒュッテの冷たい水…。…

富良野岳・霧中の山(2)

頂上は少し明るくなった。それに連れて頂上の人たちに会話が増え、声も大きくなったような気がする。視界の円が、空が明るくなった分頂上空間が球体に膨らんだようだ。しかし、見えないことに変わりはない。Takさんは雨具を脱いだ。私も上着だけ脱いだ。 …

富良野岳・霧中の山(1)

2006年8月21日に登って以来二回目の富良野岳である。その時は上ホロカメットク分岐から上は往復濃い霧で、終始何も見えない中をただ登ったと言うだけの山行だった。その分期待してのと残だったが…。 暑さであまり眠れなかったが、何より心配だった腰…

写万部岳

長万部豊野の国道脇の原野一面ににあやめが咲いていた。 あやめにはあやめの空や雨近し 未曉 口蹄疫防疫のたまの消毒帯を2箇所踏み越えて、写万部だけの登山口に着いた。すぐ後に小型の車が来たが、駐車場に入っただけで止まりもせずにまた出て行った。防疫…