2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月尽

春や来し 人や来し人や行きけん三月尽 未曉

春日

後ろ手や苦吟の背の負ふ春日 未曉

湖開け

逆光に鷺佇つ此岸冬の果て 未曉

湖開け

憚らぬ鳥語の恋や氷湖開く 未曉

湖開け

大沼探鳥 百千鳥鳶の楕円にあふれけり 未曉

山の昼飯(4)

一つ不思議なことがある。普段何もしないのに昼近くなると腹の虫が鳴るほど空腹感を覚えつい間食などしてしまう私が山に登っているとそれほど空腹感を感じないのである。あまつさえ、このごろは二つ持っていく握り飯を一つ残したりするのである。血糖値の高…

山の昼飯(3)

ニュージーランドのトレッキングの時は朝食後の出発前にガイドが用意してくれた数種類のハム、チーズ、野菜の中から好きなものを自分でパンに挟み、ラップで包んだお好みサンドイッチである。最後に山盛りの中から林檎やオレンジを好きなだけ取って袋に詰め…

山の昼飯(2)

何を 近くの日帰り登山の時は、基本的に自分が握った握り飯二個のことが多い。これが一番美味しい。他の人の昼飯を覗いても握り飯の人が多い。冷たくならない、手袋でも食べられる等の利点からパンの人もいる。また、ガス、コッフェル持参の簡単調理で山の雰…

山の昼飯(1)

何処で 山の昼飯は、そこで飯を食うのが目的でもあったかのように、そして当然のように山頂で昼飯の包みを解く。もう登らなくても良いし、喉が渇き腹も空いているような気がする。周りの眺望は非日常の大風景の中だ。食べ物を美味しく感じる条件がそろってい…

雪囲とる

先ず解かん我が身を鎧ふ冬構 未曉

彼岸

春彼岸蓮華模様の雪を除け 未曉

ぶらんこ

為兼題「ぶらんこ」 ブランコを降りたる子から「また明日」 未曉

雪解け

大鳥の高舞ふ空や雪解山 未曉

氷割り

恙なく氷割りをり案ずるな 未曉

風邪

眠るてふ自然治癒力風邪抜ける 未曉

氷解く

浮氷橋無き島を離れけり 未曉

氷解く

氷解くる鷺のさし脚しのび脚 未曉

ふらここ

ふらここや行きつ戻りつ老不老 未曉

卒業

声にすれば歌詞襲ひくる卒業歌 未曉

樏跡真直ぐならずもひとすじに 未曉

三月

故郷忌とも言うふべきや三月十一日 未曉

購ふて明日の春を酢味噌和え 未曉

雪の漁村

札幌へ…往き 雪の漁村(むら)波立つ湾に傾いて 未曉 札幌から…帰り 無人駅を吹雪に棄てて終列車 未曉

啓蟄

啓蟄や惰眠貪る裸虫 未曉

桃の花

雛在りし部屋の暗みの桃の花 未曉

水温む

水剪りのなまくら鋏水温む 未曉

雪掻き

今冬一番の大雪、湿雪で降る 地を天に大雪掻きの暮れにけり 未曉

たんたんと鶴たんたんとはばたいて 未曉

雛祭

さもあらん強き眼差し内裏雛 未曉

三月

三月や吾も行く人青き山 未曉