2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧
木の実降る吾も縄文人の裔 未曉
カラスにも美食の舞いぞ大刈田 未曉
些事大事濃淡失せて秋の暮 未曉
椴法華ホテル恵風側から恵山に登ってきた。地元では13曲りコースという。時季ならば山の斜面から段丘上を舐め、海崖の縁まで見事な紅葉が見られるはずだがまだ早かった。しかし、賽の河原まで登るとガンコウランやイソツツジの緑の中に、登路にかかると奇…
変顔と言ふな案山子の強面 未曉 畔に寝て睨みを止めぬ案山子の目 未曉
いつもの散歩コースを変えた。いつもは我が家から東側、桔梗町の住宅街から桔梗IC,新道側道、七飯大川の畑、そして国道5号線を左回りに巡る。歩道がしっかりついているところが多いのでゆったり歩ける。今日は我が家の西側、桔梗野の畑地帯から七飯中野の田…
秋霖や思い出すこと影持たず 未曉
出身校の同窓による美術展を観に行った。職場が同じだった人など絵を描く知人も多い。中でも今は札幌に転居したKさんは山歩きで親しくしていただいた。ネパールのトレッキングにも一緒に行った。一行が最終地点まで登る日、同行せず終日ヒマラヤの峰々をスケ…
雪が残っていることもある春の彼岸は、墓掃除にも準備万端まっすぐ父母らの眠る墓に向かうが、昨日、秋の彼岸は残暑めく暑さもあり車からゆっくり歩いて墓前へ向かった。ぼんやり歩いていたら、ふらっと迷ってしまった。 人は人の間にいて人になるという。墓…
秋冷や父母の御あかし消えもせず 未曉
鳥渡る内地奥地と言ひしころ 未曉
打ち人が目立つ新蕎麦祭りかな 未曉
イチイの実一つふふめば二つ三つ 未曉
横津の山すそからの花をもらい、後はありあわせの花や生り物を供えて十五夜とした。満月には少し足りないが明るい月夜になった。 月を愛でるどころではない人のいることも思った。 明月や泥干ぬ家も避難所も 未曉
諍ひの言葉茫々夕冷えて 未曉
銅メダルぞ胸張れ泣くな実あさがお 未曉 パラリンピックの選手の戦いの後の言により真実味を感じるのは同情心だろうか。柔道正木選手が銅メダルに悔し涙を流した時、日本で応援していた正木選手のお母さんの言葉が美しかった。「胸を張れ!泣くな」
二重窓二重の間の夜の秋 未曉
連続台風による風水害の実態が調査が進むとともにだんだん明らかになってきた。全滅の作物、交通網の寸断による作物流通の停滞と傷み。じわじわと影響が出てきている。生産者にも消費者にも。何より丹青の労苦が無駄になった生産者の気持ちには言葉がない。 …
大南瓜買はれぬままの売り言葉 未曉
子等退けて踊櫓の低くなり 未曉
山間の朝を消し行く蕎麦の花 未曉
歳時記のカバー当季に夜の秋 未曉
兼題習作「蜻蛉」 己が影とむつみしトンボ水鏡 未曉
秋刀魚食ぶ残る頭の秋一つ 未曉
私のウォーキングコースの途中に桔梗ジャンクションがある。道央からの函館新道が、江差方向や函館の外環状線に振り分けられる立体交差地点である。できた当時は高架で大きな弧を描く近代的な景観がコンクリートとアスファルトで形作られ、桔梗野に広がる畑…
老いもまた時空の内よ薄紅葉 未曉
暦を見ると新月とある。1日が新月ならば十五日が十五夜かと思ったら満月は十七日だった。陰になって見えない月を「新月」と名付けた古人の感性には感心する。 この月は名月と愛でられ明月、望月、今日の月、芋明月と詠まれる。そして立待月、居待月、寝待月…