2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧
捕虫網旗のごとくに夏休み 未曉
落ち消えてなおも線香花火かな 未曉
当たり前のことだが、私は今まで働いたからお金がもらえたと思っている。 大学卒業時に就職できなかったときもすぐアルバイトに行っていくらか家に入れたし、行きたくなかった神奈川県の採用試験も受けたりした。理想とする就職の前に「食うために働く」こと…
最初は「烏賊のし」と言っていたするめいかの整形である。足の踵で反ったり丸まって半乾きのするめの耳の先を押さえつけ、両手指で裾を引っ張ってきれいな三角形に伸ばすのである。十本の足を揃え伸ばして一枚出来上がりである。烏賊の折り箱の釘打ちもやっ…
私が小学生の頃我が家にしょっちゅうきていた髭ずら丸顔の男の人がいた。伊藤さんのおじさんと呼んでいた。父が勤めから帰宅して晩酌を始める頃に来るのが普通だったが、来れば父が居なくても母や祖母を相手に過ごしていた。夕食の仕度に忙しい母は簡単な肴…
山頂や汗に喋らす握り飯 未曉
透きとほるかもしれなくて水遊び 未曉
霧降る降る誰にさしかける梅笠草 未曉
箸先で軽き仏語や夏料理 未曉
日盛りや新駅の町白光す 未曉
参院選投開票 草の根に焦土の予感夏旱 未曉
Tシャツとなりて花嫁二次会へ 未曉
千切りのつまの胡瓜や夕立ちぬ 未曉
菜園のもてあましたる夏野菜 未曉
笊盛の烏賊刺し朝の真ん中に 未曉
盆棚や「すあまが好き」と言ひし母 未曉
十薬のLED灯に白々と 未曉
街灯の輪の外に居て栗咲く香 未曉
羽根秘めし揚羽蛹の重たげに 未曉
カタカナで酢味渋くて夏料理 未曉
函館(旧市部)は7月15日を盆とする。 盆供酒父を偲ばば安酒に 未曉 合掌に代えて手酌の盆供酒 未曉
ぽつとりと線香花火のそれのごと 未曉
今月の瓢箪句会は函館港内クルーズ船に乗っての吟行 白南風や時を積みたる煉瓦館 未曉
小気味よき箸割るる音心太 未曉 馬鹿塗りの馬鹿のはさめぬ青胡瓜 未曉
七夕や書けぬ願いは駄目ですか 未曉
かなかなや山裾すでに夕まぐれ 未曉
高校卒業50年の同期会 赤まんまサボり寝ころぶ目のやり場 未曉
昆布干し鴎ひねもす所在無し 未曉
ぼうたんの垂れて小欠伸さそひけり 未曉
田水沸く大間原発着々と 未曉