2012-01-01から1年間の記事一覧
藪伊豆総本家 蕎麦前に些事さておかれ大晦日 未曉
東京 何故のスカイツリーや暮の空 未曉
海底の海のごとくに雪の降る 未曉
我に吸ふ息与えよや吹雪かるる 未曉
習作 為兼題「去年今年」 姿見に昭和着たまま去年今年 未曉
行方消し来し方も消す雪女郎 未曉
煤逃げて初夢枕本を買う 未曉
湖凍る鳶の輪小さく声細く 未曉
習作 為兼題「雑煮」 仏前に焼き目やはらぐ雑煮餅 未曉
氷結の湖原に寂し鷺の影 未曉
習作 為兼題「初山河」 矢を放ち少女一礼初山河 未曉
鳥待ちて木守柿のしずかなる 未曉
賀状書く古き人の名あたたかし 未曉
家陰に朝日届かぬ夜半霙 未曉
冬の雨人流れゆく投票所 未曉
冬の日のセピア色して廃農家 未曉
鷲の空尾鰭震わすつがい鮭 未曉 鷲の空風にこぼるる声やあり 未曉
一人居や大嚔して罵詈を吐き 未曉
空広し冬芽差し出す木々の黙 未曉
十二月昨日の意地をもて余し 未曉
寒暁や結露の玻璃の眉の月 未曉
蜜柑剥く子等に産着の時在りし 未曉
食パンを買いたし外は猛吹雪 未曉
句座に着く雪のかほりの消えながら 未曉
霰降る雉の隠れを見逃さず 未曉
母の真顔から、友だちとの話のふくらみから植え付けられたその意識が私をスッポンカッポンに近寄らせないとても強固な金網の塀になった。 私は、「スッポンカッポン」の由来を私の臆病な性格を棚に上げて「母親金網説」に間違いないと思っている。あの当時、…
「スッポンカッポン」。亀田川に、今は跡形もないが私が子どもの頃現在の白鳥橋と田家橋の間に堰を設け作られていた防火用水池をこう呼んでいた。金網が周囲に張られていたようにも思うが、小学校高学年や中学生たちには入ろうと思えば入れるところだった。…
小学校のグランドの側を通りかかった。中休みの時間らしい、10人くらいの子どもたちがサッカーでゲームをしている。他の子は校舎の中なのだろう誰もいない。「子どもは風の子」と言う言葉も昭和を限りに消えるのだろうか。 北風吹いて子等サッカーに校庭広…
北窓を塞いで妻の構えかな 未曉
着膨れて肌身離れぬ昭和かな 未曉