2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧
冬ざれや野に行く道か来る道か 未曉
名はともかく食ふか食へぬか茸山 未曉
誕生日てふ老いらくの冬支度 未曉
一睡を目覚めて雨は初の雪 未曉 初雪や活字に倦みし目に降りぬ 未曉
一代の家や沁み込む秋時雨 未曉
居ながらの窓に届きし紅葉かな 未曉
黄落のヘッドライトに蘇り 未曉
朝霧や湖の島々漕ぎ出す 未曉
白神岬 隼も海峡も南無三鳥帰る 未曉
吾も汝も紅葉となりて紅葉狩 未曉
実を尽くし栗は大樹に戻りけり 未曉
越の人の箸に捲き上ぐとろろ汁 未曉
初霜や教え子喪主のお悔やみ欄 未曉
空毬の落とせし栗を惜しみけり 未曉
冬支度葉に木々を去る日々のあり 未曉
冬めくや笑顔絵文字に笑はれて 未曉
連なりし小滝に急ぐ紅葉かな 未曉 踏み痕を癒すがごとく朴落ち葉 未曉 紅葉谷渡渉左右に獣めく 未曉
為兼題「冬支度」 老人介護保険施設を見学して それなりの覚悟すること冬支度 未曉
地の闇に溺るるごとく虫の声 未曉
雀追ふほど甘からず一位の実 未曉 オンコの実真青の空に見よがしに 未曉 一位の実雀も我も一つずつ 未曉
木の実降る音の行方や笹の海 未曉
日を溜めし石抱くごとく秋の蝶 未曉
行く雲の影に追はれし秋の蝶 未曉
月蝕 月蝕に銀河流れを失ひぬ 未曉 月蝕を汚し地に秋時雨かな 未曉
紫蘇の実に来てまた飽きて群雀 未曉
我が庭も絹の夜ならむ虫の声 未曉
滑滝に落ちる音あり秋急ぐ 未曉
駄句ばかり成りふたたびの夜長かな 未曉
木の実降る風縄文の風ならん 未曉 落ち着きて木の実ベンチに乾きをり 未曉
楢茸や山を洗ひて山を食ふ 未曉