2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

土山人(2)・青葉台

高台まで編み込まれた一体成形の笊に載って生粉打ちせいろが出された。ソファや卓を動かすわけにもいかず腰を前に出し、浅く腰掛ける形で蕎麦を啜った。うまい。香り、口触り、喉越し、私好みの美味しい蕎麦である。私は蕎麦は噛んで食べる。グチャグチャさ…

土山人(1)・青葉台

渋谷で山手線を降り、娘に教えられたとおり東急バスに繋がる出口に着いた。言われた場所に言われた色の小さなバスが待っていた。載るときに「○○ルートでお願いします。青葉台2丁目というところで降りたいので教えテク下さい」と言えば良いと言われたが、い…

山せみ・渋谷上原

代々木上原駅からはき出されるように頭の中の地図を頼りに小雨の中へ歩き出した。道路の全てが路地のようでせまい。そしてどの道も駅を背にして登り坂になっている。「山せみ」はすぐ見つかった。小さなビルの半地下にあった。 昼時だったけれど、すぐカウン…

たかされ探し=山せみ・渋谷上原

低気圧津軽動かず桜桃忌 未曉 春蝉の間断無き声気となりぬ 未曉

昨日歩いた松前、勝軍山の道は西国八十八ヶ所を巡る道でもある。道の起点に「同行二人」と書かれていた。山歩きの延長のような無信心の歩きだが、歩いている内になんとなく何かが身に付いたような感じになるから不思議だ。 二時間の同行二人余花の山 未曉 兼…

桜、花見客の喧噪が過ぎた松前を訪れた。先日新聞に紹介された「勝軍山」散策路歩きに蒲公英の白花撮影が目的である。勝軍山の山道は八十八ヶ所巡りの道でもある。 綿毛となって飛び立つばかりの蒲公英に囲まれた石仏があった。シャッターを押しながらこの蒲…

恵山から鉄山へ抜ける道は新緑の真っ最中である。車を降りてその中に身を置く。無限に等しい若葉の昨日よりもさらなる緑を求める営みの中にいると、人間の営みや命の小ささを思ってしまう。若葉のあまりの緑は寂しい世界である。「分け入っても分け入っても…

外国からの観光客だろう。言葉はわからないが、あいにくの雨でせっかくの旅行が楽しめないことを残念がっている。 花の雨あなたの国に降りますか 未曉 それでもお土産を買うときは別の顔になる お土産も濡れてバスまでリラの雨 未曉 兼題「雷」習作 雷光に頂…

朝から雨。リラ冷えだから満開のリラは仕方がないとしても、すぐ隣のつつじの赤が今朝は寒そう。元町の辺りを車で走っていたら雨が少し強くなった。交差点で待っていた観光の若いカップルが方を寄せ合った。車の中からと言うこともあってつかの間見てしまっ…

北海道もニセコあたりは渡島南部よりも暖かいようだ。若葉もすす進んでいるし、田圃ではすでに田植えが終わっている。 北国の植田の実り始めけり 未曉 田に水が入り、畑に畝が縞模様を描き 遠景の木々は若葉の色を増し、家々の庭では草花も木々の花も満開で…

前日天気予報の晴れマークを見ていて、急にニセコの春紅葉を見たくなった。6年前の新見温泉の印象が忘れられない。予定のあったYaさんを無理に誘ってドライブに付き合って貰った。 少し早い気もしたが、堪能してきた。朝は霞がかかっていたが昼頃になると…

昨日アメダス口から三角山を歩いた。目指すは私が勝手に「桜休み」と命名している千島桜のお花見である。その前の平坦な林間コースも楽しい歩きになる。特に若葉のこの時期は大好きである。 又三郎若葉の全てひるがへり 未曉 登りきて五分の桜の五分を愛で …

つつじリラ見上げ見下ろすプチドラマ 未曉 名を知れば引く草の無き狭庭かな 未曉

季語閑語

三森山の筍は未だ早い。あまり執着していないのに見れば手を出す。執着していないのではなく探して採るのが面倒なだけなのだ。見れば、「うまいだろうなぁー」と手が出てしまう。小さいので指にかかりづらい結構力がいる。 発酵の山気抜くごと笹筍採る 未曉 …

曇るとすぐ寒差を感じる。 雉の声なにゆえ一つリラの冷え 未曉 昨日、リコーダーの指使いを練習している小学生を見た。今は遠い島牧小赴任当時、毎夕護岸壁でリコーダーの練習をしていたことを思い出す。あの時寄ってきて一緒に練習した子ども達ももう50才…

椴法華への車で 夏めくや湾に白兎を追ふ白兎 未曉 桜並木名を失いし村の口 未曉 合併に村の名失せて門桜 未曉

三森山にギョウジャニンニクを採りに行った。川汲への道に入ると新緑が目立ってきた。昨年は、5月6日もう圧倒されるくらいの万緑の中だった。今年は桜など早いと言われながらも、新緑はまだ山の上の方まで届いていない。少し遅いと思っていたギョウジャニ…

四川大地震から一年(3)

NHKの映像は、大地震から一年後地震でクラスメートの7人を失い、半数が転校を余儀なくされてしまった学級の女教師と子ども達の不幸を乗り越えようと絆を強める姿を追っていた。ほとんど報道されなかった一年を振り返れば、地震後の様子は知りようがなか…

四川大地震から一年(2)

吉川英治が私見として三国志の中の故事から「面子」の言葉の由来を述べている。 ある折り、呉王孫権が戯れに、一匹の驢馬を宮廷にひき出させ、驢の面に、白粉を塗らせて、それへ、 諸葛子瑜(しょかつしゆ) という四文字を書いた。 けだし、それは、諸葛瑾…

四川大地震から一年(1)

私の年頭の計の一つに「三国志」を読む、というのがあり、吉川英治「三国志全5巻」をもう少しで読破しようとしている。「蜀」を善とする、 桃園の契り、三顧の礼、赤壁の戦い、関羽の知勇、張飛の愚直な蛮勇 劉備元徳の仁政 そして孔明の知謀が織りなす、勧…

インターネットが繋がらない

インターネットが起動しない。何度クリックしても「インターネットに接続できません」という表示が出てくる。アウトルックを開くが、受信トレイも昨日のままで新しいものはない。プロバイダーの情報を遡っても工事やメンテナンスの気配はない。やれることは…

俳句サークル兼題「夏めく」 夏めくや扇形水の超え難し 未曉 4日、横津から烏帽子、袴のケルン追悼登山で 縦横に水走りけり山始め 未曉

俳句サークル兼題「薔薇」 薔薇の葉に紅滲ませて花言葉 未曉 薔薇の木や情熱縄に撓められ 未曉

NHK俳句兼題「薄暑」 ガラス壁に街もう一つ薄暑かな 未曉 閉店のシャッター朱し夕薄暑 未曉

習作 山開きのニュースを聞いて 廃校舎出発の笛山開き 未曉 希少種の花を待たせて山開き 未曉

月を盛りやがてこぼして花台 未曉 三日月を入れて洗おうて花の枝 未曉

五稜郭公園内の桜の老化が目立った。確か、現図書館と濠の間の土地に植えた桜は公園内の桜の老化に備えて育てられたはずである。奉行所の復元が終わったら本格的に整備するのかもしれないが、特に以前博物館分館があった奥の方は淋しい限りである。よく見る…

季語閑語