2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧
台風の過ぎし菜園にらむ妻 未曉
台風もまた天帝の意思ならむ 未曉
実りめがけ台風進路定まれり 未曉
理由ありの理由齧り捨て天高し 未曉
実を孕み胡瓜の花や遅れ咲く 未曉
未明、雨の音で目が覚めた。小窓を開けて寝ていたが、風がないようだし寝床を離れるのもおっくうで雨音を聞いていた。「今日は雨予報だったかなー。またじめじめしたすぐ汗をかくような一日かなー」などと憂鬱が始まりそうになる頃雨がはたっと止んだ。そし…
夕方ついでがあって函館駅周辺をぶらっと歩いた。朝市周辺は時間の関係か多くが店を閉めているし人も少ない。 駅を使う函館の人の他は異国語ばかりだ。夜景に行く前の腹ごしらえだろうか。 ベイエリア人のまばらを秋の風 未曉
ニセコアンヌプリに登ってきた。 ハハコグサ、アキノキリンソウ、ハイオトギリソウ、そして一株だけだったエゾオヤマリンドウ…。ゴゼンタチバナやマイヅルソウは赤い実となり秋の気配である。前日までの雨で荒れたゴロタ石の道を水を飲み飲み汗をかきかきの…
子供去って踊櫓の低くなり 未曉
むのたけじ氏死去。 衆議院で安全保障関連法案が強行採決されたとき 「歴史の体験に学ばなければならないのにその態度が全く見えない。」 「憲法九条をありがたがってはいけない。振りかざせ。」 (8月22日北海道新聞) たいまつの登り逝く闇平和山 未曉
帰京の子に持たせやりたや涼新 未曉
おろおろと辿り着きたる端居かな 未曉
今日の憂さ追ひやるごとく水を打つ 未曉
習作「蝸牛」 ででむしやおそらくあれも偽ピーク 未曉
炎帝を駆逐せんとやはたた神 未曉
「生き残り」てふ悲しさよ終戦忌 未曉
目を洗ふ桔梗の白も紫も 未曉
もう五十歳になる教え子のクラス会によばれた。コンピューターから名簿をだして、名前を見ると全員小学三年生当時の顔は思い出せるが、50歳の顔で名前を言える自信は全くない。何人かには不幸な噂も聞いている。重い荷物を背負っている者もいるに違いない…
花合歓や勝者敗者に支え人 未曉
この幾晩か西向きの小窓を開けておくと涼しいというより寒ささえ感じる夜を過ごせる。暑さは峠を越したのか…。 夜の秋返却日もう来てしまひ 未曉
8月は特別な月である。広島長崎の原爆忌。そして終戦忌。そのために何かするわけではないが、広島長崎の人、当時、今を、核兵器や戦争に対する日本の人、当時、今を見ておかなければと心して8月を過ごすことにしている。 誰の句だったろう。 八月を山のご…
まったくひどい暑さだ。昼飯を食べて汗。時間がなくてちょっとばたばた着替えたらそれだけで汗。素肌に着るのをやめて薄いタンクトップを肌着がわりにもう一度着替えたらやっと落ち着いた。急ぐとそれだけで汗が噴き出るのでゆっくり駅まで、ゆっくり集合場…
追われるようにオリンピック放送は見てしまう。コンサドーレの試合中継もあり、テレビの前を動けなかった。暑さをやり過ごすためにもいい方法だった。ただし飲み食いしすぎなければ…。 神のごと地球儀回す夏五輪 未曉
汗だくになりながら夏の山をあえぎ登っていると少しのことに癒される。先日の山では、カワラナデシコであったり、アザミだったり鳥の声だったりする。癒されるというより一瞬苦痛を忘れさせてくれることだけだがそのことで四〜五歩は知らぬ間に進んでしまう…
追われるようにオリンピック放送は見てしまう。コンサドーレの試合中継もあり、テレビの前を動けなかった。暑さをやり過ごすためにもいい方法だった。ただし飲み食いしすぎなければ…。 神のごと地球儀回す夏五輪 未曉
必要不可欠な体のメカニズムとはわかってい汗はかきたくない。着ているものは濡れるし、疲労につながるし、第一不快だ。汗をかけば当然のように喉が渇き水がほしくなる。水を飲んだとたん汗が噴き出て嫌になる。だから水を飲むのもおっくうになる。水分補給…
じゃがいもは秋の季語だが、もう掘られているようだ。 浅井さんの声玄関に新じゃがと 未曉 むかし、今は亡き長兄が高校生のころ、夏休みのアルバイトといえばじゃがいも堀しかなかった。余裕のない家だったから、兄は部活の費用は自分で稼ぐしかなかった。炎…
昨日の伊達紋別岳、山道にオトシブミがいくつも落ちていた。下山の時に多く見られたので、しかるべき人に届けてほしいと訴えかけられているような気になった。 きちんと丸められ山道の木下闇にさりげなく置かれるように落ちているそれに「落し文」と名付ける…
夏草が茂っている。風も吹き込めないほど茂っている。踏み込むことを拒否する熱い草々の力だ。 夏草や団結権といふ権利 未曉