2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

枝豆

枝豆や励ます言葉さがしをり 未曉

秋の蝶

秋蝶や羽の息して石を抱き 未曉

馬鈴薯

星の夜明日掘らるる馬鈴薯(いも)の夜 未曉

秋暑し

秋暑しカステラならばいただこう 未曉

台風

兼題「台風」 台風や天帝渦をまとひ来る 未曉

八月

八月や戦争を弄ぶ人 未曉

秋水

秋水や野花沈まぬまま疾し 未曉

水澄む

長靴に柄あり水の澄みにけり 未曉

処暑

坪庭に処暑の日差しや温せいろ 未曉

秋の蝶

秋蝶の影舞ひ去りて壁静か 未曉

新涼

風脛に酒丹田に涼新た 未曉

初秋

初秋や蔓といふ蔓すがりつき 未曉

夏料理

冷や汁てふぶっかけ喰らふ夏料理 未曉

[季語閑夜長

病室に長嘆息や長き夜 未曉

桔梗

桔梗蕾む咲けぬ吐息の形して 未曉

終戦日

終戦日豊原に居て記憶無し 未曉

プール

水を着て脱ぎ着て脱ぎてスイムスイム 未曉

晴れやらぬ烟雨冷夏の滴りぬ 未曉

桔梗

耐へきれずほころぶ吐息白桔梗 未曉

八月

八月を渡る血管透ける足 未曉

喜雨

喜雨に濡るる子のお下がりの野良着着て 未曉

釣舟草

この憂さのもやいほどけぬ釣舟草 未曉

山滴る

妙心寺の前を通って函館八幡宮の境内へ入っていくと緑青を吹いた神社の屋根が大きく波打ち目に入った。そしてそれは函館山から傾れ落ちるような緑に埋もれそうでもある。緑の山、緑青で薄緑の屋根 碧血碑の下に眠る碧色の血を一句の中に詠もうとしたが句力及…

立秋

秋立つや石蹴り進むケンケンパ 未曉

原爆忌

原爆忌誰がため核の傘の内 未曉

虎杖の花

かの世とは縄文の里花どぐい 未曉

木槿

角の家の角をまるめて花木槿 未曉

昼顔

群れ咲けどひるがお一花一花かな 未曉

昼顔

いつのまにひるがおいつからの無住 未曉

冷奴

一日を箸崩し取る冷奴 未曉