2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

寒波

「低気圧が南へ下がって、北海道東北は大陸から真冬なみの寒波に見舞われるでしょう」という予報士のコメントを昨夜聴いた。雨が晴れればそうなる。 しかし、暦ではまだ真冬には間があるからつい油断してしまう。いつも買い物に行くスーパーの駐車場が寒い。…

今年は鮭の遡上が少ないという。28日の遊楽部も前日までの雨の影響か水が濁っていたし、増水でほっちゃれもながされてしまったのかもしれないが鮭の影は薄かった。 その中でも小橋の上から背中の鱗が剥がれた二匹が川原近くの流れの緩やかなところで寄り添…

極寒のシベリアから渡ってくる鷲は旅の途中、八雲遊楽部川に寄る。広い流域を持つ川の幾本もの支流にまで登ってくる鮭を狩するためである。木に留まって動かない様、上昇気流を得て空を舞う様は威厳があって見ものである。残念ながら狩する場面は見られなか…

こほる

今年は水難の地球だった。極々身近に接する自然である水を見くびっていたことへの警鐘かもしれない。人間は小さい。 あふるるもこほるも水の星のこと 未曉

凍道

油滴切れ冬筍の香のかるさ 未曉 田ざわを出る。口に残る旨さと酔いにふわっと出る。たちまち寒さと足元の危うさにふわっが消える。 首の雪酔いに溶かして夜の街へ 未曉 年末の感じがし始め、少し賑やかな本町の夜からタクシーで抜け出てくる。舗装面が少し光…

年賀状(3)

年賀状の内容も印刷手法に因る可能性や制約で変化してきた。 年賀の言葉が中心のものから干支にちなんだ民芸品のイラストシリーズ、新しい年明けにふさわしい名句とイラストの組み合わせシリーズ、一年間の山登りの中で印象に残った山風景シリーズなど、印刷…

年賀状(2)

手作りにこだわって年賀状を作ってきたが、その印刷手法は私的に時代を反映してる。 芋版、版画、謄写版、シルクスクリーン、エッチング、謄写ファックス、ワープロ、パソコン、デジタルカメラとアマチュアに許された印刷手法の変遷そのままである。唯一プリ…

年賀状(1)

年賀状を考える時季になった。 手元に昭和54年、後志から渡島椴法華に転勤して3年目からの年賀状が残されてある。島牧を出る2年前くらいから年賀状を意識し始めたらしい。高校時代の葉書大のゴム版、木版の記憶がある。気になっていた女子に出すための年…

水雪

昨晩、太極拳の教室を終え港中学校の玄関から自分の車までの間で足を濡らしてしまった。靴に入った雪がすぐ解けてしまう。降ってくる雪も積もった雪も一応雪の体裁を見せてはいるが地に接してすぐ水になる。 遮る物がないので桔梗まで来ると、函館の街は朧な…

雪掻き

雪掻き初日、玄関前のアスファルト部分だけで止めた。その程度の雪だ。道路まで手を広げれば周りに迷惑をかけそうだ。 それでも義母を乗せていく高盛町の治療院あたりは断続的に降り続く雪が結構な深さになっていた。このあたり、高齢者のみの家が多いのか雪…

そぞろ寒

今日これから寒くなるという予報だけでなんとなく背中のあたりがぞくっとする。 鉢花を腕に背なのそぞろ寒

三寒四温という冬の天気パターンが始まった。四温の最終日雨である。これが過ぎる明日には大陸から寒波が来る。 それぞれ自室に入ってしまったのでDVDを消音にして太極拳の復習をした。他のメンバーはDVDを手に入れてから上達が速い。なんとかついてい…

菰巻

朝から天気も悪くなりそうだし、その後はまた冷え込みそうなので我が家の数少ない自慢の一つ満天星躑躅の菰巻をした。今年はあまりきれいに色付かなかったがそのぶん激励の意を込めて筵をかけた。 壁際への駐車を防ぐためや通行者への落雪の心配から考えた垣…

銀色の道

雪が積もる前の今頃、未明窓から見えるいつもの道が銀色に光る。砂利道だが表面が凍結したことによるらしい。しばれは光をまとうと幻想的になる。 銀色の道にすがりて冬灯し 未曉

霜柱

兼題としていただいてから一ト月、遂に出会うことなく過ぎてしまった。何時だったろうか。一昨年の庄司山へのアプローチで出会ったはずだ。頂上部のご神体の大岩を伝う滴りが氷柱になっていた。 溝のような杣道の脇に牙を剥くように霜柱があった。足元にもま…

今日初雪になることは予報で聴いていたが夕方くらいかなと勝手に思っていた。朝の一連の務めを終えようとしているときにふと思い出したのか、寒さでも感じたのか窓を見たらすでに窓一面に雪が縞模様を描いて降っていた。 初雪の気づけば窓に踊りけり 未曉 初…

冷え込む

私が持っている歳時記に「冷え込む」という季語はない。「今よりもっと厳しい寒さになっていく…」という語意だとすると、人の寒さに対する覚悟のようなものも感じられて使ってみたくなった。 戸締まりを気にしたりして冷え込みぬ 未曉 しかし、基準となる「…

週間予報の時から何度も「平地でも雪」という言葉が流れていた。 雪予報に大人と子ども二種類 未曉 今日で小春日和も一段落になる。 拭きあげたガラスに透けし寒さかな 未曉 こういうとき函館は北海道らしさの中に入らない 初雪の予報に蝦夷の広さかな 未曉

小春(2)

確か週末は崩れるはずだったのに素晴らしい小春日和確実の朝になった。楽しい酒は大声を出しながら飲むので酔い覚めがいい。さけの影響がない登山になりそうだ。この天気でホームグランドの袴腰なら多少の寝不足は大丈夫だろう。取り付きの二ヶ所の登りで汗…

小春(1)

一週間も続いたろうか、小春日和が週間天気予報を裏切る。毎夕が美しい。 その中、ひょうたん句会の例会。難句さんの新加入もあり楽しかった。なんと来月の兼題が「小春」。作っておけばよかったと思ったが、そのうち小春日もあるだろうと「たかをくくった」…

先日登った毛無山の登山道に熊の爪痕を残す樹がある。高いところに絡んでいる山葡萄に届かぬ悲しみか、登ろうとするかのようにその痕は見える。今年また新しい爪痕が刻まれていた。高さから小熊のものと考えられる爪痕もあった。母熊の夢を託した訓練だろう…

11月

落ち葉が急ぐ。隣家の窓のない側にある楓は我が家の庭の秋を彩る一樹だが、それも日ごとに透けていく。電話も用件の終わりに賀状のこととか、タイヤ交換のこととかが話題になる。11月も中旬になった。 からからと十一月の篩管 未曉

立冬・冬来る

日差し溢れる窓にいると今日、立冬を忘れてしまう。その外に一匹の犬が現れる。はぐれてしまったのか、自由という野生をとりもどしたのか以前は飼われていたことを照明する首輪が着いている。2〜3日前から日に一回庭を過ぎる。首輪をつけた野良になるのか……

黄落の寺

近所のお寺の小さな境内に銀杏の樹があり、美しい黄葉を見せている。その樹だけではないと思うが境内が黄色い落ち葉で敷きつめられている。垣根近くには吹きだまりも出来ている。暮れなずむ空に立つ銀杏の樹、フットライトのように寺を照らす銀杏落ち葉、閉…

冬霞

先日、毛無山からの展望もそうだったし、帰途大野平野からの山々の眺めもそうだったが景色が霞んでいた。霞と言えば春の季語になるが、今詠むとすれば「冬霞」になる。実際は「小春霞」とも言うべき陽気だった。 仙人も山納めかな冬霞 未曉

初氷

初冠雪、初霜、赤松の菰巻…タイヤ交換も考えなければ、満天星つつじの雪囲い…大根が干され、いくら作りが話題になって、灯油も…情報社会だから座していても冬の報せが耳に入ってくる。年のせいか耳で聴くというより腹に響いてくる感じがする。 予報士の笑顔…

黄落

幾日か続いた小春も今日で一段落らしい。昨日一日山行で満喫したが、他の日は無為に過ごしてしまったようで勿体なかった気にもなる。 街は、あちこちの紅葉が落ちて舗装道路を風に流されている。中にこれほど在ったのかと思うほど銀杏の黄色が目立つ。 黄落…

裸木(毛無山)

既に黄葉が終わっていた昨年より半月も遅かったのであきらめてはいたが、尾根の山毛欅は黄葉どころか裸木になっていた。丈の高い笹の波が裸の山毛欅林をいっそう寒々と見せていた。 裸木を触手のごとく山備ふ 未曉

銀杏黄葉

産業道路湯倉神社下の鮮やかな金色の銀杏並木が葉を落とし始めている。落ちた葉は冷たさを増した車道や舗装道路を掃くように風に吹かれている。 街濯ぐ銀杏落葉や月の空 未曉 夕月や黄落無尽街を掃く 未曉

冬隣

冬隣を感じているのは人間以上に、自然界と密接な生物たちだろう。 幾たびも窓打つ蠅や冬隣 未曉