2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

兼題「寒さ」あえて「しばれ」を使わすに… 外に出るぶつかるごとき寒さかな 未曉 「霰」昨年初冬戸井の放牧場への道を歩いていたとき霰に降られた。 吾も音たてる存在霰浴ぶ 未曉

霙るるや笹風しずめ山閉じる 未曉 兼題「兎」 野うさぎの何に弾みし足の痕 未曉

「田ざわ」の会があった。季節のものをそれも日本各地に求めているので幅や奥行きまで感じながら愉しむことができる。 天ぷらの冬筍の薄衣 未曉 菜箸の先に挙げられた天ぷらが、敷き紙の上にからっと置かれる。そのタイミングでいただき、次がくるまででちび…

海も街も鈍一色に霙降る 未曉 絶え絶えに笹打つ音や山眠る 未曉

七飯林道

国道5号線、昆布館前から東へ発電所への道がある。その道を発電所をすぎて進むと左右に畑があり、やがて山にぶつかる。そこから始まるのが七飯林道である。地図版によればこの林道の終点は、七飯本町から城岱牧場を通り大沼へ抜ける道路につながっている。…

兼題「冬霞」 帰る家あの下にあり冬霞 未曉 冬霞電波に温度無く届く 未曉

兼題「おでん」 おでん食ふ七々子の箸のもどかしく 未曉 おでん屋台聞かせるほどでなくなりぬ 未曉

兼題「鶴」 指されても鶴点ほどに大湿原 未曉 鶴抱いて河口たたむや釧路川 未曉

今冬最初の雪掻き 意気込めど歌も歌えず雪を掻く 未曉 積雪としては最初だったので… 初雪の汚れるばかり昼ドラマ 未曉

「枯菊」 枯菊や遮断機の音空を打つ 未曉 「鮪」 戸井大潤鮪荒らぶる海はさみ 未曉

湿った雪が雪掻きしなければならないほど降った。車を動かさなくてもいいから焦らなくても…とのんびりしていたが、今日は廃品回収の日ということを思い出した。集積所の雪を掻かなきゃと支度して行ったら、NiさんとYaさんがもう終わっていた。みんなが通…

「冬座敷」 火をいれて無尽講待つ冬座敷 未曉 「鶴」 湿原に指される鶴の白き点 未曉

今日から寒くなるという。節約してヒーターを入れない車は膝下が冷える。歩道を女の子の一段が通る。一人だけ首までのゆったりとしたセーターの子がいる。にこにこしながらみんなといることが楽しそうだ。 セーターの子のやはらかき笑顔かな 未曉 季題「冬構…

「初氷」 初氷壊すものなし林道閉ず 未曉 「冬芽」 待つといふ色ふくらませ冬芽かな 未曉

ふれあい蕎麦の会・2種の新蕎麦を味わう会

とてもたくさんの人が並んでいた。苦手である。この行列の先に手打ち蕎麦があると思うから並べる。他の食べ物やバーゲンなどでは並べない。あきらめてしまう。並ぶということは茹でたてを食べられるということでもある。 二産地、二種類のそば粉で打たれた蕎…

霜の朝人にまみえぬ熊の路 未曉 霜晴や朽ち葉に白き夜の棘 未曉

むつみ

思いのほか時間を食ってしまい、家で昼を食べる時間がなくなった。そう思いながら本通の角を曲がったら、この先に「むつみ」があるのを思い出した。11時を過ぎたばかりで開店時間が気になったが行くと開いていた。 玄関を入ると張り紙があった。「手打ち蕎…

初冬の雁皮川林道で 朽ちしものの生気析出棘の霜 未曉 杣人に靴音ありて初氷 未曉

中野ダムに姿を映す岩峰

紅葉の絶景ポイントの一つにダム湖畔から見る対岸の景色がある。赤を中心にした紅葉が切り立つ岩壁に映えて小規模ながらとても美しい。その岩壁はそのまま青空に岩峰となっている。見るたびにあそこに立ってみたいと思っていた。 中野ダム下から雁皮川に沿っ…

今日から天気がいい。家にいるのがもったいないくらいの小春日和だが、今晩までの宿題がありパソコンの前。 老犬と老女つながり小春かな 昨日の句会で来月の季題をいただく「冬帝」 冬帝の皺指伸びて日本海

訃報 丸山岩水さんご逝去の訃報を受ける。11月2日文化祭の作品搬出に姿を見せていたのに…。僅か一週間の後に…。 弔句 岩奔る水のやがてや紅葉渓 未曉 若い頃結核に罹り肺切除のされている。左肩を落とし、ゆっくり歩く姿が目に残っている。

島牧を思い出して 大波に手を合わせをり冬囲ひ 未曉 冬囲ひ家を繋げて日本海 未曉

夕方椴法華へ車を走らせた。30年前、椴法華小学校に転勤になった時一年間お世話になった下宿の息子だった人の葬儀があったからである。 枯菊の道を葬儀へ宵の星 未曉 彼は三つ下でこの春定年退職したばかり…。本来楽しかるべき退職の日々を病魔と過ごし、そ…

季題「冬帝」 冬帝や筋状の雲皺の指 未曉 「初氷」 初氷この阿呆烏日を散らし 未曉

味の花園

メニューに「蕎麦」しか持たない蕎麦屋さんが増えている。時には、せいろ、鴨せいろしかないところがある。メニューに蕎麦だけの店は手打ちを食べさせてくれる蕎麦屋さんに多いし、新しく開店する蕎麦屋さんの多くはそうだ。なんとなく店主が蕎麦一筋に打ち…

今日は日が差すと暖かく感じるほどだ。 小春日やリード弛みし老いと老い 未曉 「秋惜しむ」 文末を「思います」にす秋惜しむ 未曉

初雪と言うには貧弱な、目の高さまで落ちてくると、透きとおってしまいもう風でしかない。 初雪やなべて届かぬ夢ばかり 未曉 「冬芽」 待つことを黄色に変えて黄楊冬芽 未曉

平地にも雪という天気予報だ。 急かるるや平地にも雪降るそうな 未曉 実際に寒いわけではないが、野球帽は野球帽と言うだけで寒そうに見えてしまう。 重きこと確かめたるや冬帽子 未曉

シマリスが落葉をもぐるようにして木の実を探し回っている。カメラを向けられても夢中である。 シマリスの冬構え顔頬袋 未曉 文化はとりすましたものではない。 おでんの香誘ふ町民文化祭 未曉

鷲の空 大蛇行河口に円き鷲の空 未曉 秋惜しむ 今日も小さき事重ね秋惜しむ 未曉