2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の暮

ヴァーチャルの今日の読点秋の暮 未曉

草紅葉・恵山

恵山に遊ぶ 恵山は十年間つとめた椴法華小学校の裏山である。三十年前赴任した直後のゴールデンウィーク、ドライブで尻岸内の方から賽の河原駐車場まで行ったら、小学生が二人いて、一人が「今度来た新しい先生だべさ。俺の妹先生のクラスださ」と話しかけて…

栗飯

栗飯のこげに栗の香栗の色 未曉

そぞろ寒

戯れに負ふた子下ろしそぞろ寒 未曉

朝露や餌皿の縁の鳥の水 未曉

秋の声

修道の丘をりんりん秋の声 未曉

釣瓶落とし

釣瓶落とし酒薄くなる間を惜しみ 未曉

柿を買ってきて食べた。子どもの頃の柿を思い出すためのように。 柿と言えば祖母である。祖母と母の故郷である山形から祖母宛に毎秋必ず届いた。当時は木箱にパラフィン引きの茶色の紙に包まれ渋柿で送られてきた。木箱の釘を抜き、紙を裂き、びっしり並んだ…

秋夕焼

夕刊を取ろうと西空を見たら、当別丸山、桂岳から二股岳への稜線が、赤紫の夕焼けに暮れゆく今を拒んでいるように低かった。 西山の泣き腫らすごと秋夕焼 未曉

産卵の歓喜谺す鮭の峡 未曉

夜寒

小諍ひ枕を去らぬ夜寒かな 未曉

引く雁

引く雁に水漬き溺るる大八洲 未曉

プロローグてふエピローグ蝦夷の秋 未曉

秋出水

一昨日は前世か夢か大洪水 未曉

冬近し

冬近し山野原姿へ還りなん 未曉

蔦紅葉

蔦紅葉杉の真直ぐをことさらに 未曉

蔦赤く風描きとめて高架壁 未曉

冬近し

来年を言ふ軽はずみ冬近し 未曉

秋夕焼

この星に微笑みの国秋夕焼 未曉

朝寒

朝寒や身体ほぐせばほきほきと 未曉

冬隣

野良馬と呼ばれし命冬隣 未曉

新蕎麦

二代目の出来て新蕎麦フォント文字 未曉

木の実

我が町の木の実我が物ガキの時 未曉

日照雨

日照雨降る末生りトマト濡れただけ 未曉

秋の川

茫茫の草に秋川音ばかり 未曉

秋雨

秋雨や下五未完のインク切れ 未曉

露草

露草の小さきに溢る水の色 未曉

薄紅葉

この道を来てこの道の薄紅葉 未曉