2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

客あしらい(1)

「客あしらい」という。けれど「あしらう」という言葉には「ぞんざいに扱う」という感じがあって、辞書を見てみた。「扱う」「応対する」「もてなす」とあり、転意として「いい加減に扱う」となったようだ。「客あしらい」と言う言葉は「お客のもてなし方」…

言えぬまま夕日に灼けし花木蓮 未曉 ホトトギス尾根乗っ越して追ふて来ず 未曉

新聞では道東を中心に大雪が降った。時ならぬ春の嵐なのだろうが、溶けると分かっている重い雪を掻く姿を映像で見ると、痛々しい。一夜違いの空は三日月がきれいに貼り付いている。 三日月の光りに溶ける春の雪 未曉 三日月の朧を削り春嵐 未曉

朝から冷たい雨が降る。ホテルのHo氏に縮刷版を届けるため五稜郭公園の横を通った。強い降りの墨色の空に開花予想日の桜が紫色に燃えていた。今年初めて見る桜である。これから雪に育つ前の結晶が混ざったような雨粒がフロントガラスを打ち始めた。 水雪や…

刊行を祝う集い

縮刷版が出来て10日、予約された分、寄贈などの届けも終わり、刊行を祝う集いを開催した。自分たちが携わった高校新聞時代を思い出していろいろな思いもあるだろうし、新聞づくりという集約された同窓意識も同窓会や同期会と違うものがあるのだろうと私な…

この時期花の方から目に飛び込んでくる。タンポポは当たり前の感じがしてとりたてて「花」で無くなりがちだが、深く静かなところで春にはなくてはならないものらしい。何かに呼ばれたように立ち止まるとそこにタンポポがある。五稜郭公園の桜の下のたんぽぽ…

名乗り挙ぐ色喧しき花の谷 未曉 刻み撮る野花明かりやいつか谷 未曉

季語閑語

厚沢部で花見(エゾノリュウキンカ、エゾエンゴサク、カタクリ、イチリンソウ)をしてきた。 谷を黄にさんざめくエゾリュウキンカ 未曉 帰って二軒隣の庭の満開の北辛夷に迎えられた。外食から帰って暗くなってからも見た。そういえば朝出かけるときも見た。…

季語閑語

春耕や石灰剤の白き夜 未曉 芝焼きの煙訪なふ長き留守 未曉

お届け

少しでも買いやすいようにと言うことで、函館市や近郊の人からの予約には送料はいただかなかった。と言うことは配達しなければならない。二人一組になって三組と一人で回るのが二人。函館市内、北斗市、七飯町を分担して配達することになった。 私はKu氏と…

ドライブして林道を歩き、また車で帰ってくる。その行き帰り春まっただ中の感がする。何度か「春だなぁ」とつぶやいてしまう。それも兆しが見える段階の「春」ではなくたけなわの「春」である。函館は五月頃の天候だったような気がするが、その頃はややもす…

歳時記を見ていたら、棒鱈が春の季語になっていた。 干鱈打つ石決められた場所にあり 未曉 兼題「夏めく」 水し吹くホースの先や夏兆す 未曉

孵化場の稚魚春光に隠れたり 未曉 鷺降りて春真ん中を風と水 未曉

完成

完成した。予定の4月1日に遅れること二週間である。まぁ4月1日に出来なければ誰かが困るとか、世の中のどこかに影響が及ぶとか言うものでもないのでどうってことはない。その証拠に、一本の電話もかかってこない。ただ、作った者の成就感を満たすために…

今日は蛾眉野、女那川方面林道の花探索である。 花つけしかたくり上に積み終い 未曉 崖下に人を呼びけり一華草 未曉

芝を焼いた煙が隣の畑を越して空き地を越してその向こうに流れていく。そこの家は、おじいさんとおばあさんが別々の養護老人施設で暮らしている。家は留守のままになっている。 芝焼きの煙行く家長き留守 未曉 明朝雨予報。石灰が撒かれた。 春耕や石灰剤の…

雲雀翔つ地鳴きの中を地鳴き止め 未曉 山茱萸の花に日光泡だちぬ 未曉

烏帽子スノーシュー

横津のゲートがオープンすると言うことで恒例の烏帽子へのスノーシュートレッキングになる。残雪の大斜面をトラバースして行く。強風が遊ぶだけで何もない。ダケカンバの木が枝先を未だ雪が解放してくれないため、強い風に平伏したままである。これだけ撓め…

入学して三、四日一年生は同方向固まって帰る。辻々で母親に拾われて…。 新入生下校の列のお通りだ 未曉 季語「風薫る」 薫風の見えたり犬のまっしぐら 未曉

黒文字の木を見つけた。つい、小枝をもぎ取り香りを味わってしまう。 黒文字の小枝の春の香手折りけり 未曉 蛙は水に居ただけではなかった。雪の上にいて、カメラを近づけても全然動かない。動けないのかもしれない。 飛び出たはいいが残雪アカガエル 未曉

兼題「花」 ねじれたる老幹見せて花の雨 未曉 老幹のねじれに余る花万朶 未曉

先日の林道歩きから 近づけば声止み目あり赤蛙 未曉 数珠子あり水面に目あり光あり 未曉

兼題「こどもの日」 二年生になりて余裕のこどもの日 未曉 「卯の花」 卯の花や先行者無き入山帳 未曉

来月の兼題は「母の日」と「花」。兼題が出されるとその季語のイメージが新鮮になってくる。外部から刺激を受けないと活性化しない季節感ではこの先心許ないが…。 「母の日」 母は、私が赴任した島牧から帰ると必ずきんぴらゴボウを作っていてくれた。「あん…

雁皮沢林道のエゾアカガエル

今年初めての「全国的に晴れー」の天気。サングラスがなければ眩しい残雪の照り返し。ブナの枝で編み目のように細分された空は青黒い程の青さである。 写真を撮っているYaさんをおいて林道を20M程歩くとカウコウコウとかわいい声がする。渡の鳥かなと思…

今日から4月。思い出したように降る雪に遅れてしまったウッドデッキと満点星躑躅の冬が恋をはずした。私の部屋のカーテンも軽いものに替えた。教員上がりの性か4月と言えば「入学」である。そういえば、昨年この町内で久しぶりの新入生ひろたか君の登校風…