2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

残暑の戸井牧場を歩く。秋蝶、秋草探訪である。暑い。 秋蝶のもつれて草に溺れゆく 未曉

家の中で綺麗な虫の声がする。邯鄲だった。逃してやる。夕方2つのアシナガバチの巣を駆除した後に一匹の邯鄲を逃してやる。少し身勝手を覚える。逃した邯鄲かどうかはわからないが虫の声に夜の秋を感じる。 邯鄲の声新築の窓を訪ふ 未曉

やはりあった。それも3つも。物置の裏の空き地にせり出している庇の南部分に一つ、西部分に一つ、それから三本あるライラックの三メートルほどのところに…。物置の周りで蜂が出没していたが巣は発見できず、物置の中の手の届かないところでなければいいなな…

函館駅前の夕景。雲ひとつない空は紺色から赤い水平線までの見事なグラデーション。駅舎、湾岸の高架道、函館港が遠近感に乏しいシルエットで浮かび上がる。日曜日の夕方なのに人が少ない。 秋夕焼影絵の駅へ旅の人 見業

蘭越風景 秋の日や村金緑の田の中に 未曉

ニセコアンヌプリに登る。五色温泉から大石小石の登路を辿り頂上に出ると懐かしい比羅夫の第七リフトからのゲレンデが見える。 函館での教員生活が始まり、子ども中心の生活だった頃冬はスキー三昧だった。家族で同僚でよく通った。もっとも雪が深い第七ゲレ…

売り家や荒れ初む庭の桐一葉 未曉

向の四兄弟の家にコスモスが咲いた。子どもとコスモスはよく似合う。子どもの遊びの背景はコスモスがふさわしい。道路が遊び場だった時代かもしれない。 コスモスの溢れし道のかくれんぼ 未曉

雨の一日。雨が冷たい。 つい何日か前までは平気で雨の中を歩いていた若者だが…。 濡るることいとはぬ君等夏の雨 未曉 今日の雨は 新涼を重ねて雨の小止みかな 未曉

家の裏、草ぼうぼうの中に高架道路があり、その下の側道が函館本線に遮られ行き止まりになっている。側道は立派な歩道突きの舗装道路なので、行き止まりの処は高校生等の恰好のたまり場になる。当然のように彼らは夏になると花火を始める。 少年等の花火暗が…

コンサドーレの試合を観た帰り、ガス会社前のバス停まで歩いた。日盛りの中観戦したので水分補給と思い、ハーフタイム自動販売機へ行ったら長蛇の列、私の数人前で全品売り切れてしまった。観戦後は「途中のコンビニででも…」と歩き出した。ガス会社まで来た…

暑くもなく寒くもなくぐっすり眠ることが出来た。言葉にするほどではないが気分の良さがある。 快眠の朝ケ・セラ・セラ白桔梗 未曉

朝庭の畑から胡瓜とトマトをもいで朝飯にする。 菜園を乗っ取られけり蜘蛛の陣 未曉

為兼題「芋虫」 教室で黄揚羽の成長観察をしたことがある。 芋虫や色を姿を食べ終わり 未曉

為兼題「桐一葉」 ゆくりなく遮断機音や一葉落つ

炎昼や存在理由ゆらぎをり 未曉

終戦記念日。テレビで、戦争拡大に無策どころか私欲、利権、巧妙争いに明け暮れていた政治家、軍人の実態を視た。今更その人たちを鞭打つつもりはないが、英雄、英霊として手を合わせる気はない。靖国参拝の議員がいる。愚かさの極みである。 生還を罪として…

盆の月、曇り空。月は薄い雨雲の向こうにぼやけて在る。 影持たぬ君らに曇る盆の月 未曉

盆。 生憎の曇り空。盆の月は見られない。東北の太平洋岸はどうだろう。 在るものの影持ち初めし盆の月 未曉

水遊び全身濡れて始まりぬ 未曉 水仕事しているようで水あそび 未曉

新たな「原発に頼らないエネルギー開発の日まで」という虚構神話で再稼働のテープがいとも簡単に切られようとしている。人間が作り出した物の中に神はいない。それを教えられたはずの3.11から丁度五ヶ月。 盆の人3・11の灯の中に 未曉

喜雨を願ったが予報の雨は瞬間的豪雨となって身体を濡らしてしまった。スーパーの駐車場では降りるに降りられない。あきらめてから車のドアを開けた。熱い雨が雨粒の大きさを感じるほど背中に暖かい。走る。 夏の雨四散の人を追う湯玉 未曉 灼けた路面に跳ね…

長崎原爆忌 黙祷に添ふ影数多原爆忌 未曉

最も暑い頃突然蝉が鳴きだした。我が家の数本の木のどれかだろうか、隣の家の木か…と思うまもなくあちこちから鳴きだしてすぐ、絶え間ない一本の鳴き声となって襲ってきた。家に入っても暑さ同様網戸を通り抜けて耳に熱い。 パソコンに逃れて一時間、酒を持…

仏壇に少しばかりや団扇風 未曉

野菜洗う水に陰なき原爆忌 未曉

横津から袴腰へ…。 笹の風池塘小さき花擬宝珠 未曉

地に跳ねよ夜空に跳ねよねぶた人 未曉 為兼題「桐一葉」 桐一葉落ちたる後の踏切音 未曉

南瓜飯が印象に強い。 樺太から私達一家が引き揚げた戦争直後の炭坑町歌志内は比較的物に恵まれていた…と思っていた。 ある日、蓋を開けた釜の中に真っ黄色のご飯が炊き上がっているのをのぞき込んでいる自分を覚えている。炭坑町だから喰えたのだと思ってい…

桔梗駅でイカ踊りに参加すると思われる一団に出会い、港祭りの最中であることに気がついた。函館駅から松風町は今日のパレードのメーン会場となるため交通禁止。焼きそば屋台や場所取りの敷物を縫って松風町へ急いだ。 句会を終えて歩き出た本町界隈は会場と…