2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

梅雨

蝦夷梅雨や窓にへへののもへじ泣く 未曉

梅雨寒

梅雨寒に下着隠して重ねけり 未曉

五月闇

南部曲屋 曲屋に炉火の温みや五月闇 未曉 曲屋に語り部の座や夏炉傍 未曉

十薬

聞称寺 寺裏に十薬の咲く山の径 未曉

馬鈴薯(いも)の花

豊浦花和 天上に星天下に馬鈴薯の花応ふ 未曉

風薫る

三か月前に決まっていた高校時代の部活同窓会の季節例会。雨、曇天続きの中奇跡的な晴天をいただいた。雨天決行などと悲壮感さえ覚えていた幹事としては、自分の力のように仲間につい自慢してしまう。普段は飲み会だが、年に一回近郊にフィールドワークに出…

夏至

くもりのちくもりのち夏至くれなずむ 未曉

梅雨

蝦夷梅雨 蝦夷梅雨や地平に濡るる耕運機 未曉

端居

習作 為兼題「端居」 おろおろとたどり着きたる端居かな 未曉

梅雨寒

海底に梅雨寒繋ぎ新幹線 未曉

梅雨晴間

葉虫らに腹の干ぬ間の梅雨晴間 未曉

早苗

遠野 語り部の訛なつかし早苗風 未曉

青田

青田より青田へ峡をつなぐ陸奥 未曉 岩手遠野へ大学時代の先生を十七人の教え子が訪ねる旅をした。訪ねる教え子が60歳半ばから80歳までいるのだから訪われる先生は93歳になる。退官後郷里の遠野へ帰り、実家のお寺を継いで今は袈裟を着ている。すこぶ…

青嵐

青嵐首に波立つ露天の湯 未曉

心太

円座して箸割る音や心太 未曉

万緑

アポイ岳 万緑と海と大空人ひとり 未曉

薄暑

初烏賊や句座の後引く居酒屋で 未曉 初烏賊の来る夕餉の酒の傍 未曉 初烏賊の軟骨だけが残りけり 未曉

薄暑

羽織らねばならぬ憂鬱夕薄暑 未曉

時鳥

ホタルカズラを見ようと松前勝軍山へ…絶好の快晴、微風。途中いつもの大千軒展望所から残雪の峰を遠望する。ここは今では新幹線が北海道に顔を出す青函トンネル北海道側出口としての撮影ポイントで有名になった。傍らには新幹線の通過予定時刻が書かれた看板…

滴り

滴りの小花を咲かせ結ぶ水 未曉

働かぬ身に街広し蟻の列 未曉

躑躅

山燃やす色に蝦夷山躑躅かな 未曉