2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧
黒百合や少年恋をもてあまし 未曉
七曲りなほ幾曲りクルマユリ 未曉
山いきれ放つごときに花サビタ 未曉
為兼題「星月夜」 星月夜里ごとに立つ百万遍 未曉
北を恋ふ演歌(うた)の碑百合の花 未曉
蚊の声のただただ憎し寝端かな 未曉
蚊一匹取り逃がしたる夜広し 未曉
天と地の言葉のごとくお花畑 未曉
吾にまだ五体五感や夏の山 未曉
金色のいきれ放ちて麦刈らる 未曉
熊の道人のすぐ傍柳蘭 未曉
問ふなかれなぜ山登る山走る 未曉
大夕焼け老いにひとまず程の明日 未曉
ひまわりのわれもわれもと顔を見せ 未曉
桔梗町に桔梗咲かせる余生あり 未曉
登校の二時間夏の山を跳ぶ 未曉
吾を語る好物ありや盆供 未曉
風鈴に音無き不気味大風車 未曉
仔鴉をかわいと見をり他意は無し 未曉
霧晴れて雷鳥家族顕はなり 未曉
函館は新(暦)盆である 父に酒母にはすあま盆供 未曉
雲海の蝦夷富士巌を掌に掬ふ 未曉
白神の山毛欅の木霊や瀧音に 未曉
朱鷺草に呼ばるるごとく湿原へ 未曉
七夕や星にそぐはぬ願い事 未曉
滝に来て解き放たるるぶなの水
花の季を遊び過ぎたり夏の風邪 未曉
津軽野に蠢くねぶた田水沸く
舌打ちをされて海星の釣られけり 未曉
津軽野に傾ぐ入日や麦の秋 未曉