2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

つつじ

リラゆれて空水色に塗られ行く 未曉 猫の道つつじ緋色に炎上す 未曉

五月

餓死していた母子 食べさせてあげられなくてああ五月 未曉

若駒

日高路 若駒に霧を越えざる距離のあり 未曉 霧深し仔馬に母の乳房の香 未曉

万緑

アポイ岳五合目 一木の余花や万緑極まれり 未曉 岩稜に蝶を待つ人待つ誰か 未曉 アポイ山荘 短夜を寝苦しく覚め雑魚寝宿 未曉

延齢草 

壮瞥 夏の空昭和新山異形なり 未曉 様似観音山 古戦ありし丘に白花延齢草 未曉

つつじ

満開のつつじ車を越え咲きぬ 未曉

リラ冷え

リラ冷えや「やーめた」で終わるかくれんぼ 未曉

木蓮の花

木蓮の花の散りたる油断かな 未曉

田植

習作 兼題「田植」 田植機の去りし田面に風生るる 未曉

杉落葉

福島、殿様街道 今日はまた殿様の道杉落葉 未曉

馬鈴薯の花

満天の星馬鈴薯の花応ふ 未曉

田植え

旅・最終日 小樽から函館 田植えして雪の羊蹄温めけり 未曉 習作 為兼題「田植え」 田植機の母に残せし三日月田 未曉

梅雨

旅十一日目・帰途(舞鶴〜小樽〜余市) 梅雨雲を逃げて北帰行日本海 未曉 道の駅目覚めるたびのリラの冷え 未曉

旅十日目・帰途(平群〜福知山〜出石〜舞鶴) 舞鶴や父に要らざる露語の夏 未曉

夕凪

旅九日目・南紀海岸(那智勝浦〜串本〜白浜〜有田) 朝凪や海抜表示あちこちに 未曉 朝凪や太平洋に腹を出し 未曉

旅八日目・飛鳥路(甘樫丘〜石舞台古墳〜酒船石遺跡群〜高松塚古墳) 山法師花を立てたる葉なればこそ 未曉 石舞台修学旅行の子等の声 未曉 飛鳥人節おおらかや万葉歌 未曉 軍

牛蛙

旅七日目 山辺の道を歩く(大神神社 長岳寺 石和神社) 牛蛙鳴いて陵治めをり 未曉 放生池千年今日のかきつばた 未曉

旅六日目 室生寺 大野寺 吉野山 室生寺に蛇道開ける静けさよ 未曉 夏の日にうすうすき襞摩崖仏 未曉 吉野路に若き蕎麦屋や竹の秋 未曉 これはこれしゃが咲く季の吉野山 未曉

初音

旅五日目 斑鳩 西の京 夢殿の土塀超へ来る初音かな 未曉 端居して中宮観音斜交いに 未曉 道の駅 平群に電車で帰る ジーパンの娘等やしがらむ藤の花 未曉

袋角

旅・四日目 興福寺、東大寺、国立博物館、若草山 水煙の影恋ふ藤の花筏 未曉 煎餅より大事な愁い袋角 未曉

藤の花

旅・三日目舞鶴から京都、嵐山を経て奈良へ 丹波路や煙雨干ぬ間の藤の花 未曉 春紅葉嵐山雨に暮れなずむ 未曉

卯波

旅・第二日 終日日本海を南下 日本海卯波となりし絹の道 未曉

春草

春草を道草にして古稀へ行く 未曉 旅・第一日 函館から小樽 羊蹄の雪解の水の蕎麦を食ふ 未曉

はばたきて蝶の鼓動の海渡る 未曉

花冷え

酔ひを得て花の冷えへと歩みけり 未曉

逃げ水

余生追ふごとく逃げ水追ふて行く 未曉

菖蒲湯

菖蒲湯の菖蒲掻き抱く七十よ 未曉

余寒

憲法記念日危ふし 余寒雲お天道様の日といふに 未曉

憲法記念日

九条を説くべき国や花の冷え 未曉

物忘れ雉の地鳴きにまた一つ 未曉