2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大晦日

妻の実家の冷えた細工場で年越し蕎麦の湯を沸かす。大きな鍋と、火力の強い業務用のコンロが有るのでいつもこの冷える中で蕎麦を茹でる。 窓の外は夜の椴法華港である。岸壁を照らす外灯が寒々しいが家々の明かりがいつもと違って明るいのか海猫が遅くまで鳴…

帰省

夏休みが取れなかった娘が一年ぶりに帰ってきた。いつものように海鮮の美味しい店で落ち合うことにした。飛行機が30分ほど遅れるということなので酒とお通しで待っていた。やはり30分遅れてやってきた。メニューを見るなりイカの刺身を探している。函館…

舞玉

正月らしい華やかさが好きで舞玉を飾る。繭や米の豊作を願うことが由来だと思うが、一個一個付けているといつのまにか今年のことや来年のことを考えている。津波のことも。余さないでたくさん付けた。 舞玉をいっぱい付けて今年かな 未曉

年用意

《かさじぞう》は年用意の買い物で賑わう町へ笠を売りに行ったおじいさんがひとつも売れなかった笠を持ち帰るところから始まる。 我が家でも妻の実家で迎える正月のための買い物をした。 年用意買い物の上供花置かれ 未曉

鯨汁

渡島半島函館から西の津軽海峡に面した地域を下海岸という。鰊を追って江差方面から開けてきたから函館以東が意識の上では上(上海岸とは言わない)であり、以西を下と呼んだのだろう。 妻の実家がその下海岸椴法華にあり正月は鯨汁が卓の真ん中を占める。私…

雪掻き三日

雪掻き連続三日。強いしばれで雪が軽いので助かる。助かるが正直言うとうんざりする。そしてこの雪では毀れた雪のすべり台の修復はできない。 雪掻いて小さき自治会目覚めけり 未曉

雪のすべり台

連日だと2時間の雪掻きは少し応える。それでも我が家は掻いた雪を擁壁から落とせるのでだいぶ楽に出来る。今日で連続4日、擁壁に添って半円錐の雪山が出来た。 向いの四兄弟が玄関に来て「今日遊んで良い?」と絶対遊ぶぞという表情で立っている。先日、「…

ホワイトクリスマス

新雪に影みな円き聖夜かな 未曉

地吹雪

外に出たら積もった雪を攫ってきたかのように真横から雪が吹きつけてきた。地吹雪の朝だ。雪の量はそれほどでもないが吹きだまりが出来ている。 玄関前の車の雪を落とすとそれが全部風に飛び、下に落ちるより先に風に吹き上げられて顔に吹きかかる。 地吹雪…

一陽来復

いつの間にかできているものにコンビニがあるが、学習塾も支店というか小さな教室が突然出来る。廃業した店舗等をたいして内装も変えずに教室にするせいか繁華なところが多い。 家庭では団らんに時になっても教室の子どもたちの影が外にこぼれている。「大変…

明日は冬至。一日早かったが夕食に南瓜を煮る。と言っても汁粉などの甘いのは苦手なので、いつもどおり醤油と砂糖と酒で蒸し煮にするだけである。 ダイエット冬至南瓜にひとくさり 未曉

枯芝

為兼題「枯芝」 枯芝を見ている窓辺サラダ来る 未曉

音も無く時積もるごと雪降り積む 未曉

冬空

刃向かうて折れる遮断機冬の空 未曉

お別れの会

お別れの会という葬儀に参列した。本人は家族葬を言い遺したそうだが、遺族が少し輪を拡げてお別れの会にしてくれた。おかげでお見送りが出来た。 奥様が俳句を作っていたんですよと言っていた。句が下書きされた紙が重ねられて故人を偲ぶコーナーに置かれて…

雪催

年賀状の裏腹に服喪の報せが来る12月である。テレビでは今年逝った有名人を偲ぶ番組が相次いでいる。老齢にしろ病にしろ私に影響を及ぼした人にまつわる死は寂しい。 その十二月に仲間と言える人の訃報を聞かされた。死に至る病名も聞かされた。私の一年と…

年賀状

年賀状の印刷が終わった。表面は郵便番号、住所、差出人の所は印刷するが宛名だけは手書きすることにしているし、裏面も一行でも良いから私信を書くことにしている。その私信を残して年賀状はできあがった。これから相手の消息や関わりを思い出しながら数日…

年木

年木とは正月用の薪を言う。古くは親元や世話になった人の家に楪などを飾って送られたり、門松の根方に供えられたという。今では正月の門口を飾る榊など言うようになってきている。 私は昨日いつもの所へ行って舞玉用の水木を一枝いただいてきた。これを私は…

悴む

陽が差さない日は天気予報士が言う気温はそう低くはないが体感は寒い。外に出て気づくと背中は丸くふところをすぼめ手をポケットに入れている姿に気づく。悴む。 家に入るとニュースは放射能汚染の状況が以前として厳しいことを報道している。福島の人たちは…

古暦

学校出入りの教材店を通して貰っている志功板画のカレンダーが我が家歴史を刻んで何年になるだろう。他は予定を書き込める形式の月めくりのものと私の卓上カレンダーが古暦進行中だ。 残る日に書き込み多し古暦 未曉 古暦菩薩画笑まふ日々残し 未曉

雪掻き

「雪掻き」という言葉は一見動詞だが「雪掻き」という作業を表す名詞であり、「雪掻き」時に使うシャベル状の道具の名前でもある。 私の雪掻き道具である。特別な物ではない。オレンジ色の小さい方は今シーズン新調した。昨シーズンまで使っていた紫色の物は…

雪掻き

「雪掻き」という言葉は一見動詞だが「雪掻き」という作業を表す名詞であり、「雪掻き」時に使うシャベル状の道具の名前でもある。 私の雪掻き道具である。特別な物ではない。オレンジ色の小さい方は今シーズン新調した。昨シーズンまで使っていた紫色の物は…

日記買う

私は現職の頃から備忘録を使っている。教育の仕事では感覚的な捉え方が多い母親に学校での様子を伝えるには事実を語ることが最も説得力を持つと言うことに気づいてからである。感想や雰囲気を排除して出来るだけ事実だけを記しておくにはその日の内がいいの…

雪掻き

「雪掻き」と書くと一見動詞だが雪掻きという作業を表す名詞にもなり、雪掻きするときに使うシャベル状の道具の名詞にもなる。

注連飾

為兼題「注連飾り」 灯台の後ろに蝦夷地注連飾 未曉

日向ぼこ

為兼題「日向ぼこ」 日向ぼこアナログの世を生きてをり 未曉

ぶりこ

「ぶりこ」。はたはたの腹子である。ハチモリハタハタオガデオガブリコがわからなくて秋田出身の父に意味を聴いたことがある。ハタハタは初冬の大時化を利用して岸に近づき海草に産卵すると言う。それだけに漁は危険を伴い命を落とすこともあったと聞いた。 …

枯芝

為兼題「枯芝」 枯芝を池のごとくに遠回り 未曉

氷る道

もちろん「つるつる路面」などと言う季語は無い。凍道と言っても寒々とした道の佇まいを言うのであって路面の状態を限定している表現ではない。北海道の生活に直結した言葉と言える。 朝そのつるつる路面の広い道路をお年寄りが渡っている。すり足で少しずつ…

年用意

ホームセンターに注連飾りや鏡餅が山積みされて売られている。商魂たくましいというかめまぐるしいというか苦笑してしまう。どうせ買うのだから買ってしまえとも思うがやはり躊躇してしまう。気持ちが付いていかない。 まだ早い買うだけで澄む年用意 未曉