2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

季語閑語

:[季語閑語] 「母べぇ」を観た。山田洋次監督作品である。 山田監督が取り上げる人物に共通しているのは、時代なんかに変えられようのない「頑固さ」をもっていることだ。その頑固さゆえに惹きおこされるおかしさや哀しさは市井のものである。「寅さん」の映…

夕方アッシー君として本町まで車を運転した。ついでにデパートの地階で酒のつまみでも買おうかと駐車場に入れた。 久しぶりの本町界隈は車の往来はは多かったが人通りは少ない。 駐車場からデパートの入り口までの道路は氷が盛り上がっていた。歩くことを怖…

私の部屋の迄から犬の散歩がよく見える。裏に使われない道路があって散歩コースになっている。 雨が降って雪が溶けると犬の鼻も忙しそうだ。リードをぐいぐい引っ張る。犬全体が鼻になってしまっている。立春も近い。いち早く感じ取っているのかもしれない。…

買い物ついでに節分用の豆を買った。この頃の商店は暦と競って行事を先取りしている。季節はスーパー経由でいや、スーパーの在庫の中からくるのかもしれない。季節を自分で探す苦労は無くなったがそれで良いのか…などと思いながら結局はスーパーで教えられス…

あまり天気は良くなかったが今年の歩き初めに大沼湖畔探鳥をした。氷上に出て駒ヶ岳を撮ったり、白鳥台セバッツ、国際セミナーハウス周辺に鳥影を求めたりしながら歩いた。 氷上では観光客を乗せているのだろう、スノーモービルが走っていた。 氷結の沼に無…

朝うっすらと雪が積もっていた。そのままにしておこうかとも思ったが、車の雪払いもあるし掃く程度の雪掻きをした。その程度でも玄関前はやはりすっきりする。妻はそこから出勤する。 掃くほどの雪にて今朝の道開くる 未曉 買い物のついでに切手シート当選の…

きたわせ・鍛治町

久しぶりにおそば屋さんの開店情報が新聞に掲載された。その記事によると、札幌、帯広と移り今度は函館で始めることにしたということだ。 一枚引き戸を開け、山小屋のような暗く狭い中に入る。山小屋風に感じたのは内装に厚さのある木が多く遣われているから…

山本乙女・黒い薬(2)

この黒いドロドロした物を我が家では「黒い薬」と呼んでいた。腹薬としてである。その頃は胃も腸も肝臓もなにもかも腹だったから「腹薬」である。私の場合、食い過ぎか冷たいものの飲み過ぎかで腹具合が悪いときにお世話になった。一年に一回富山の薬売りが…

山本乙女・黒い薬(1)

私が中学生の頃になると男の子3人は金はかかるが手はかからなくなった。するとおばあちゃんは山へ行きだした。登山ではない。いわゆる山菜採りである。天気さえ良ければ毎日のように山へ出かけていた。大きな布を折りたたんで背中にくくりつけて出かけ、帰…

20日は大寒、しかし雨だった。「寒の雨」という季題をもらった。歳時記には「北海道にはない」とあるが、この頃は寒中かならず降っているような気がする。温暖化だろう。 せっかく雪が落ち着いて歩きやすくなったのにつるつるになってしまった。反面乾燥し…

山本乙女・と私

父が無事帰ってきた。この時が我が家の終戦日だった。長男を失っていた。私は記憶がなく実感が希薄だが、冬至の誰もがそうであるように、両親にとっても恨み骨髄の戦争であった。父は、家を追われ、長男を殺され、自分にシベリア抑留生活を強いたソヴィエト…

山本乙女・と私?

山本乙女さんは私の母方の祖母である。私が生まれる前から私の家にいた。私が漢字の意味が分かるようになった頃は70歳の乙女さんだった。今から思うと失礼な話だが「おばあちゃんがこの名前で恥ずかしくないのかなー」などと考えたこともあった。 山形で生…

Yamaさんも靴を新調した試運転に二人で七飯スキー場に行った。予報のようには晴れず駒ヶ岳もぼんやりしていた。しかし、暖かく風もない。5時間券60歳以上シニア券2000円。ゴンドラ4本クワット2本啓6本も滑ってしまった。一人で行くとすぐ帰り…

正月家の近くで氷柱取りをしている子どもを見た。近所の大きな家の大きな犬舎の軒の大きな氷柱を取ろうとしていた。固く凍り付いているのか取れなかったらすぐあきらめた。「学校で注意されていはずだな。止めなさい」と訳の分からない注意のしかたをしてし…

夜、奥さんの方の親戚に不幸があり通夜に行った。申し訳なかったが一時間遅れで、入れて貰っている山の会の総会、懇親会があったので焼香後抜けさせて貰った。妻の実家で着替えをし、椴法華から湯ノ川へ車を走らせた。 いわゆる下海岸の道路は雪はなく走りや…

終日俳句サークルの会誌「鳥雲」の編集作業。人の俳句を打ち込みながら合間に句作りをしてもなかなかまとまらない。来月の兼題「氷柱」で 私の部屋の窓に我が家の物置の一角が見える。その角に大きな氷柱が出来る。作りの関係か小さな氷柱は出来ず、大きな氷…

小正月。藪入り。女正月。そして小豆粥を食べる。七草はまだ正月の名残が食卓に残っていて胃袋を一日休める感じがあるが、小豆粥はこれで正月は終わりますと言う感じがあり、胃袋をリセット出来るような気がする。 小豆粥今日より胃の腑新たなり 未曉

俳句サークルの新年句会を大沼「野畔の花」で行った。送迎バスが大沼のトンネルを抜けると駒ヶ岳が綺麗に見えた。いつものことだがトンネルを抜けるまでは駒ヶ岳への期待は忘れているのに見えると完成を挙げ、隠れているとがっかりする。 冬、湖面は結氷して…

前日なんと言うことなしに自分を客観視してしまった。背中を丸めパソコンに向かっていた。 丸めける背を伸ばしても冬籠 未曉 だから、今日は残った5枚の回数券を消化しに仁山へ行ってきた。少し新しい靴と板に慣れた。振り子は整備されていずだれも滑ってい…

普段から出歩く方ではないからいつもどおりの生活時間でいつもどおりのことをしているつもりだけれど、寒かったり雪があったりするからかどうも「籠もる」という印象になってしまう。歳時記には「冬籠」という言葉があるから、誰しもがそうなるのかもしれな…

{季語閑語]

雪掻きを終えて遅めの朝食後、新聞を読む目をふと目を上げると静かに雪が降っていた。 昨年の暮れから句帖を探していた。本屋や文房具屋の手帖のコーナーもほとんどが横罫で句帖にはならない。それなりに好みの雰囲気も…となると全く見つからない。だからと…

缶詰の茹で小豆でお供えのなかの持ちをお汁粉にして食べた。二つ食べたら甘さが堪える。 あまあまも鏡開きのならいかな 未曉 昔、かちかちになったお供えの華美を削って砕いて水につけ、乾かしてから祖母がかき餅にしてくれた。お汁粉にしたり、上げたものに…

昨年暮れに買ったスキーと靴の試運転に仁山へ出かけた。一シーズンに何回か楽しめればいいので手頃なものを揃えた。 足の甲が少しさわるが靴の履き心地はいい。右足は良かったが左足のビンディングが踏み込めない。踏み込む力がなくなっている。がっくりであ…

年賀状

年賀状で「結婚しました」と幸せ一杯の写真を受け取った。自分よりも子どもの成長を知らせてくれる年賀状も多い。退職後の一日一日を時間も足りないごとく充実させている元同僚の活躍振りも知ることが出来る。いつも貰っていた教え子から来ない。「そういえ…

舞玉、〆飾り、輪飾りをひとかかえ大中山神社のどんど焼きで燃やしてきた。 どんど焼きすれちがふ人煙の香 未曉 園児等をおそふどんどの煙りかな 未曉

ニュースで母校の元教師、梅谷先生の凧揚げ風景が映し出されていた。函館の中で凧揚げはそこ、緑の島だけかもしれない。 人工島干支連凧の空をもち 未曉 長きこと善しと連凧海に出る 未曉

季題「年酒」『年始の客にすすめる酒とあるが、例句には自分も含め年頭に飲む酒も含めて詠まれている』(角川春樹編・現代俳句歳時記) 数年前まではなにやら横文字のカクテルのような酒を飲んでいたが、「この頃飲み会では日本酒が美味しい」などと言いなが…

歳時記の言葉に刺激され、見過ごしていたものにあらためて詩情を感じたりすることが多い。「ここで一句」というのが出来ない。季語に触発された句も習作のつもりで取り上げていきたい。 季題「初景色」 『元日は見慣れた景色でも、年頭ゆえに淑気が感じられ…

長女が明日帰る。土産を買いたいというので出かけた。 初詣をしてお神籤を買いたいというので亀田八幡宮に寄った。 娘引く神籤気になる初詣 未曉 初神籤程善きと笑む娘かな 未曉 海産物の土産物を売っている店へ行った。北海道限定のお菓子コーナーに若い人…

昨年は文庫版吉川英治の「三国志」全五巻を年頭から二ヶ月かけて読破した。今年は積年の難物「万葉集」に挑むことにした。読み仮名が付いていて現代文訳で解説されている角川の文庫本が発行されたからである。しかも冒頭、長歌(と言うのかどうかもはっきり…