2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧
屋根打つ雨春眠鼾もて応ふ 未曉
側道の歩道に雪間が目だってきて早足のスピードに見合ってきた。大雪だっただけに春の気配が押し寄せてくる感じがする。 古草の現れてみな芥抱き 未曉
一昨日、朝の雪は午後すっかり解けて乾いてさえいる。又一歩進んだようだ。海は冬の名残のように波が高いが…。 春涛や沖の大船南へ 未曉
春の雪芽のことごとく濡らしけり 未曉
降り解けて降り解けて今日明日の春 未曉
アパートの壁にキャッチボールをしている子がいた。昔の自分を見ているような気になった。 春休みは進級、卒業でクラス替えを控えていたり、転校があったり、地面がぬかるんでいたり子供が群れて遊ぶのが難しい時期といえる。いや、昔と違ってゲームが遊び相…
恙なく日の入りたるや黄砂立つ 未曉
洋名のナンジャラモジャも萌えにけり 未曉
ついにウッドデッキ上の残雪が解け去った。しかし、屋根からの落雪も重なった庭の積雪は半月前ほどの高さは失っているがまだ残っている。日差しに温められて雪面から立ち上るゆらめきが見える。雪解けは急である。 雪解靄家中の窓洗はねば 未曉
大雪だった反動か雪解けが急である。庭にあったあれほどの雪がどんどん高さを失ってゆく。 雪解けに音見ゆるごと聞こゆごと 未曉
ほろあまの醒めてほろにが春の夢 未曉
習作・為兼題「みどりの日」 人住める里にもどれやみどりの日 未曉
もどり雪掻かねばならぬほどに降る 未曉
通路は墓地の管理会社が除雪しているがすべての墓が雪に埋まっていた。 持っていったスコップで雪を除けようとしたがぎっしり並んだ墓地では捨てようがない。手で固め取った雪を墓の横や後ろに重ね、花と供物を置くスペースだけ作った。墓碑の裾は雪で洗うご…
大阪だけの異様さでなくなってきた。サッカー五輪予選、君が代が流れる試合前のセレモニーでテレビは選手の顔を映す。私は知らぬ間に選手の口元を見ていた。あわててチャンネルを変える。見続ければ私も馬鹿な校長と同等の人間になってしまうような気がした…
大雪の名残が屋根にまだある。日中のプラス気温がその雪を溶かし軒から滝のように落ちる。雨だれでもないしどう表現しようかと困って歳時記を繰ったら「雪解雫」という言葉が見つかった。あまりこなれていない感じもするが、大雪の後の迎春の感じとして詠ん…
明後日退院する人、4月ブータンへ行く人の話を聞く。卒業する人や新天地、新境地に向かう人の話題で溢れている新聞がもどり雪の中配達される。今は飛び立つ前に力を撓めるときだろうか。 行く人や今朝は遣らずのもどり雪 未曉
習作 為兼題「春の草」 どちらからともなく座る春の草 未曉
ママの声待って園児の日永かな 未曉
北の土偶展を見てきた。函館博物館で中空土偶は函館の博物館で見ていたが、今回はその歴史的な位置を他の土偶と比較理解しようとする企画なので楽しみにしていた。 新札幌駅の市バス乗り場は長い列が出来ていた。どうやらみんな土偶展への人らしい。私の後ろ…
札幌の帰り長万部を過ぎた車窓に大きな月が出た。時間からするともう満月を過ぎた十七、八日の月だろうか。噴火湾の向こう太平洋の中空に浮いている。暖かい一日だったので大気も湿っているのかピントが合っていないようなやわらかい感じがする月である。少…
本を読んだり、五七五を頭の中に転がしたり線路の旅は本当にのんびり出来る。日の光は雪に跳ね返って車窓に溢れ出す。白老のあたりか雪一面の牧場が馬柵に仕切られている、その一つに親子の馬がいた。親子の馬の顔が入るくらいの大きさの雪間が顔を覗かせて…
為兼題「みどりの日」 一草の一葉の呼吸(いき)みどりの日 未曉
サアッと走り抜けるように雨が降った。 春時雨投句はがきを濡らしけり 未曉
為兼題「日永」 メモリアルシップ動かぬ日永かな 未曉
捨印を深々と押す冬の果て 未曉
雛の寺あるやに聞こゆ雛納め 未曉
風共に道行く人も雛の客 未曉
雛あられ供へるつまむ皺の指 未曉 お雛様には桜餅と雛あられ、梅の一枝、菜の花一本 食卓には鮨飯に鮭フレーク、刻んだ菜花、錦糸卵、いくら、きざみのりを乗っけただけのちらし寿司。 それが我が家の雛の夜。 明朝は快晴との予報。雪掻きも無い。
ネパール・チャンドラコット夕方 山の民隣は遠き春灯 未曉