2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

冬木

食痕の高さ揃えて冬の木々 未曉

息白し

フィフティーンの円陣に噴く白き息 未曉

悴む

悴みて守らねばならぬ種火有り 未曉

雪見

目覚め、想定外の大雪にがっかりしながらも雪は掻かねば…。外に出たらT村さんはすでにいつもの丁寧さで終えている。私がやることにしている隣家の玄関までのアプローチまでやってくれていた。裏の空き地への排雪路を確保した頃からまた雪が激しく降り出した…

林間や樏の痕まがまがし 未曉

蕎麦湯

祖母在りし草の匂いの蕎麦湯飲む 未曉

風邪

鼻水で退け咳で去れ風邪の神 未曉

凍てる

灯を負へば繁華の底に道凍てて 未曉

息白し

寂しさに酒なおさびし息白し 未曉

大寒

今日大寒 大寒の海の底よりごっこ汁 未曉

雪女

超発達した低気圧の(函邢にしては)大雪を二日がかりでやっと始末できた。始末できる雪捨て場があることと私でもなんとかなる積雪で良かったと言うほかはない。道東の100センチを超す積雪に同情の思いしきりである。 狂い吹く不老あはれや雪女 未曉

着膨れ

せめて我が家の前だけでもと思ったが、湿雪の大雪で佐藤さん家の子どもたちの登校には間に合わなかった。冬靴とは言え長靴ではないので足首の上まで雪に埋もれて登校していった。挨拶を残して…。 宿題の重し始業日着膨れて 未曉

ドカ雪の理屈では無く家の前 未曉

雪晴れ

雪晴れやいちばんぼぉしみぃつけた 未曉

寒い。しかし気温を知ると氷点下5度にも達していない。昔は函邢でも氷点下10度を超えることは珍しくなかったし、隙間だらけ断熱材など入っていない家で過ごしてきたことを思えば、ふがいないことに耐性がない。二重のサッシに守られ幸い安くなった油を燃…

雪晴れ

*1452727416*[季語閑語]雪晴れ 雪晴れや枝垂りおちこち鳥の声 未曉

雪のんのん永き一日のこちら側 未曉

雪掻き

掃くほどの雪掃かれをり寡婦の家 未曉

鏡開き

お鏡の身ぐるみ剥がれ焼かれけり 未曉

雪晴れ

雪晴れや影に牽かれて人の中 未曉

新日記

日記代わりに現職のとき使っていた物と同じ体裁の物を備忘録として使っている。現職のときは四月始まりだったが、退職後三年のときに「ただの人」に成るために一月始まりに切り替えた。したことや出来事、自治会関係のメモ、会合や約束、来訪者の名刺や、ち…

雪曇

雪曇影添はぬ身の置きどころ 未曉

昨夕ひょうたん句会。句会で少し滑らかになった口に酒が入り、気がついたらまくし立てて喋っていた。早い散会だったから、帰るかどうか、どうやって帰ろうかと思案していたらぬれ雪にすっぽり包まれみすぼらしい姿になっていた。すっかりクールダウンしてい…

六日

たしか元日の新聞にクロスワードパズルがあったことを思い出した。元日の新聞を初刷りというが、すでにその新聞はチラシを含めて探さねばならぬほどの下にあった。 初刷りの六日の底に積まれをり 未曉

子どもの頃兄からたこ糸を持たせてもらったことがある。大して高く上がっていた わけではないが幼い私には風圧に暴れているような凧のはためく感触が掌に怖ろしく 感じた。正月では無かったように思うが…。 凧高し幼の五指に武者震い 未曉

初湯

兄の腹に手術痕癒え初湯かな 未曉

乗初め

歳時記は春夏秋冬の四季の他に「新年」がある。そこには、いろんな物事に「初」を 冠して「めでたさ」を実感しようとした時代が偲ばれる。乗り物が特別であっただろ う時代の季語である。私が属する句会の初句座の兼題になった。 数年前の元日「正月を箱根で過…

初詣

亀田八幡宮 初詣初行列となりにけり 未曉

去年今年

去年今年 何(な)が為の雪装束ぞ去年今年 去年今年些事幾つかに蓋をして 元旦 元旦やあるがままとは思へえども 元旦やあらためて臍吾にあり 未曉