2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧
祖母故に夏休みの子あずけられ 未曉
夏草や雑草と言ふ草は無し 未曉
花合歓や空青きまま更けゆく夜 未曉
炎昼や埃まみれの影を連れ 未曉
島牧 貝殻に虹水貝の終わりけり 未曉
朝日入る草間を揚羽孵り出る 未曉
朝涼や供花に紫濃く薄く 未曉
あちこちにこぼれ朝顔狭き庭 未曉
為兼題「噴水」 噴水に取られて吾子は光の子 未曉
雷過ぎて天網逃れたる心地 未曉
赤岳へ 山頂へ雪渓幾重花幾重 未曉
美瑛 麦秋の丘輝きてうねりけり 未曉
噴水の傍にママいて濡れゆく子 未曉
名の付いてへくそ蔓や花も実も 未曉
生き急ぎし啄木座像下駄裸足 未曉
子の数の手花火闇を押し退けて 未曉
蛾が肢で網戸にすがる夜明かな 未曉
歯ざわりに歯の老い覚ゆ夏料理 未曉
噴水の咲かんとしては風に折れ 未曉
もぎたての色の歯ざわり夏料理 未曉
大西日川朱々と遡る 未曉
熱の子へ勝たぬしりとり団扇風 未曉
函館公園 北限といふ竹林の風涼し 未曉
天に星地にジャガイモの花の吾 未曉
海鞘あまし海の泡の裔なれば 未曉
空色に浜豌豆の花梅雨入 未曉
半夏生待合椅子に投げ置かれ 未曉
一条の酢の走りたる夏料理 未曉