2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧
ぶらんこや漕ぎ方脚が思ひ出し 未曉
蝌蚪の紐親の目玉に守られけり 未曉
春耕や土に問はれて答ふべく 未曉
春風や埋められてゆく道路穴 未曉
春の土奔馬のごとく畑を溢れ 未曉
はるのゆきひらがなだけでうすずみで 未曉
春の土農機農具に靴に手に 未曉
恐竜の小骨日陰に冬尽きる 未曉
山あげて根開き凹凹笑ひけり 未曉
みどり生せ水迸れ冬解けて 未曉
うらうらと界のとけあふ海と空 未曉
うらうらと冬追はれたる内浦湾 未曉
春愁や異常なしてふ医師若く 未曉
川迅し添ひし柳の色もまた 未曉
注ぐもの生ひ立つものや雪解急 未曉
基礎立てば雪間広げる間取りかな 未曉
戦後てふ戦時育ちや春愁 未曉
春の雨ひたすら土をめざし降る 未曉
長閑さや時計あってもなくっても 未曉
喋りすぎ一夜明けたる凍轍 未曉
谷霞湯宿の朝の帰心かな 未曉
唇に酒目に白和えの花菜かな 未曉
凍轍終活などというけれど 未曉
予報士の予報の端に春一つ 未曉
囀りて羽冠緋色をこぼし来る 未曉
売り台に真鱈鰊を喰ふごとく 未曉
白酒を猪口に姉妹や父の真似 未曉
待つといふ性も蝦夷人二月尽 未曉
桜餅何処の春のおすそ分け 未曉