2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
晩鐘や織りなす坂に薄き雪 未曉
島牧 冬囲いして故郷や一つ老い 未曉
彼の時のままの顔宛て賀状書く 未曉
道凍て牙めく昨夜の轍痕 未曉
賀状刷る月日に軽き一句添へ 未曉
早すぎてめでたさ薄し飾藁 未曉
皺首の伸びるぶがちゃがおでん食う 未曉
手袋の手の物言はず膝の上 未曉
冬帽子被り道筋定まりぬ 未曉
雪一日丸き抜け殻三時の日 未曉
降る雪や選挙公報古紙束に 未曉
日記買ふ書かずもがなの日々のため 未曉
背番号相打つを観る着膨れて 未曉
初雪 いよいよと思へど雪の白さかな 未曉
我が影の輪郭淡し冬日道 未曉
雨いよよ霙に変はり庭の黙 未曉
雪催い舞台のごとく畑終わる 未曉
初雪とやはかなしすでに軒に干る 未曉
小春日や抽斗ひとつ片付かず 未曉
残る菊庭有終の日々ならむ 未曉
着膨れて酔ふや七分に湯割り酒 未曉
取り込みし木花の呼吸と合ふて冬 未曉
冬支度まず風の方見据えけり 未曉
去るを追へず来るを拒めず今朝の冬 未曉
秋灯今更ながら他人は他人 未曉
しぐるるや稔りそこねし畑の花 未曉
秋茜机辺訪ふとのみ他記なき日 未曉
とんぼ来る伝えたきことある眼して 未曉
紅葉山車は隠すように駐め 未曉
友来る男の昼餉(ひる)に茸蕎麦 未曉