2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
めでたさの初めの終わり一月尽 未曉
鍋焼のたぎりを冷ます日向かな 未曉
それぞれに寒さのりこえ句会あり 未曉
パソコンの眠らぬ窓や寒深し 未曉
寒灯し越へていいのか父母の齢 未曉
今日もまた寒しとのみの余白かな 未曉
兄の忌や燭暖ならず寒仏間 未曉
ストーブの前は父の座酒の膳 未曉
昼の酒肴は雪の他に無し 未曉
雪径に腰を伸ばせば蹤く人も 未曉
大寒や轍登校の足を噛む 未曉
T氏が亡くなった。退職後病気治療のため函館を離れ神奈川のごお子息と同居されていた。 不帰なれば雪の故郷へ寄り逝かん 未曉
朝を昼に緩めて忙し寒雀 未曉
冬囲いされて故郷ひとつ老い 未曉
雪掻きを藪柑子にて止めにする 未曉
墨痕に枯れの見え初む年賀状 未曉
糸鳴りて連凧の空撓みけり 未曉
雪明りホッチャレの河黒々と 未曉
大雪や机下に長靴憩ひ合ふ 未曉
マスク取り検査結果を飾り無く 未曉
雪女呼吸接ぐ瞬間の星の空 未曉
手に招き胸に入れたるどんどの火 未曉
あらためて考えると高校生になった頃から私にとって二十八番地は単に「家がある場所」になってしまった。近所の子と遊ぶこともなくなり、歩き回ることもなくなった。となりに豆腐や納豆を買いに行くこともなくなった。私が就職して函館を離れ、再び渡島に帰…
一棟四軒、一軒二間の引き揚げ者住宅が幾棟あったろうか一街区を作っていたその北側に小さな児童公園を挟んで二十八番地はあった。私の家は中道路に面して建てられた。借地である。隣に五人兄妹がいる吉川豆腐店、向かいに佐々木さんと工藤さんと言う家があ…
父や母が元気だった頃家族で昔話をすると時代区分は住んでいた家の住所で言いひっくるめていた。「それは八番地の時だよ」とか「二十八番地の台所でさ」などという言い方である。今日の散策は「二十八番地」の辺りからである。 図書館の駐車場に車を置いて裏…
着膨れて尻定めたる手酌かな 未曉
輪飾りの輪に一年の見え隠れ 未曉
墨痕に襞ありありと年賀状 未曉
屑籠にめでたき文字も二日かな 未曉
新しきことも書きたし新日記 未曉