2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

異国語の水泡のごとく花の海 未曉

小事些事花に潜みてカップ酒 未曉

田打つ

春田打つ遠嶺の雪につながりて 未曉

初花

雨晴れて初花の日となりにけり 未曉

初花

尋ぬれば開花宣言など無粋 未曉

初花

初花の瘤割咲ける可憐かな 未曉

春陰

春陰や花それぞれに人余所に 未曉

春喰はねば野花の谷へ皺の指 未曉

待つものへさそふ鶯初音かな 未曉

蝦夷延胡索

白花のエゾエンゴサク誰色に 未曉

持ち物は水ボトルだけすみれ径 未曉 すれちがふ山靴四つすみれ草 未曉

蕨場を過ぎ矢印の岩攀じる 未曉

木の芽時

主無き枯色の庭や木の芽時 未曉

道の駅燕の巣にも軒を貸し 未曉

水芭蕉

鈍の宵水は焔に水芭蕉 未曉

いちりん草

あふれ出て水点々と青一華 未曉

習作・為兼題「苺」 クリームの甘さに苺動かざる 未曉

あたたか

うたた寝も伝染るものかやあたたかし 未曉

桜餅

奪三振打つホームラン桜餅 未曉

冴返る

踏み出した大きな一歩冴返る 未曉

春の雪

春の雪地に染む鴉濡れもせず 未曉

薄氷

鳥眠る胸に薄氷湖明けゆく 未曉

春愁

シーソーに座して独りや春愁ひ 未曉

ふらここ

ブランコを設けて長めの試し乗り 未曉

鳥交る

新築の基礎を跳ね飛ぶ恋鶺鴒 未曉

薄氷

うすらひを浴びナルシストめく鴉 未曉

余寒

鍋焼きを冷ます余寒の昼餉かな 未曉

春宵

春の宵演歌打ち明け話めく 未曉