たかされ探し

滝野庵・大中山店(2)

店は滝野庵・滝野店とはまるっきり違います。 滝野の店は黒光りする柱や床、重そうな板襖、低い天井の座敷に上がって少し田舎蕎麦風の蕎麦を店主の狙いに乗っかって啜るのは趣もあったし美味しさを引き立てていました。それに比べて大中山店は、新しい建材で…

滝野庵・大中山店(1)

何か楊枝があって出かけたついでに食べるのが、昔のファーストフード「蕎麦」だったようです。仕事のついで、買い物のついで、飲んだ後などの手軽な「小腹満たし」でしたから、その立地も商店街やオフィス街にあるのが普通だったようです。そもそもは、築城…

利庵・白金台

雨の中、一丁過ぎて自然教育園まで来てしまい戻ったところで見つけた。大きな通りに面しているが、並木などがあり、暖簾がかかっているから蕎麦屋だと分かる店構えである。私の前に子どもを連れたお母さんが入った。続けてはいると、満席で今の親子連れと相…

土山人(2)・青葉台

高台まで編み込まれた一体成形の笊に載って生粉打ちせいろが出された。ソファや卓を動かすわけにもいかず腰を前に出し、浅く腰掛ける形で蕎麦を啜った。うまい。香り、口触り、喉越し、私好みの美味しい蕎麦である。私は蕎麦は噛んで食べる。グチャグチャさ…

土山人(1)・青葉台

渋谷で山手線を降り、娘に教えられたとおり東急バスに繋がる出口に着いた。言われた場所に言われた色の小さなバスが待っていた。載るときに「○○ルートでお願いします。青葉台2丁目というところで降りたいので教えテク下さい」と言えば良いと言われたが、い…

山せみ・渋谷上原

代々木上原駅からはき出されるように頭の中の地図を頼りに小雨の中へ歩き出した。道路の全てが路地のようでせまい。そしてどの道も駅を背にして登り坂になっている。「山せみ」はすぐ見つかった。小さなビルの半地下にあった。 昼時だったけれど、すぐカウン…

なゝ樹(2)・恵比寿

追加は「鴨南蛮」にした。かけそばもあったが、先客の女性が食べていた鴨南蛮の焼き葱がとても美味しそうだったのと鴨肉の風味がこの蕎麦にはとても合っていそうなので頼んでしまった。 旨い。田舎蕎麦の素朴さが鴨肉の味が溶け出た甘汁で引き立っている。突…

なゝ樹(恵比寿)

しな書きには「戸隠そば」「真田そば」「信濃路…」などと地名が付いたものがならんでいる。しかし、蕎麦が違うのではなく、種物がそうネーミングされているということらしい。少し惑わされて「真田そば」と頼んだら「とろろの蕎麦ですね?」と念をおされた。…

永坂更科

帰りの電車まで1時間ほどある。というより最初から計算済みの1時間前になった。昼は「艸庵」で私の好きな蕎麦を食べ、乗車前は蕎麦前を愉しみながら駅近くと決めていた。 店の違いや入り口出口もわからないこのあたりに東京の老舗「永坂更科」というそば屋…

三与右衛門(さんたて店)

わざわざさんたてと謳っているのだから、ここに打ち場があるのだろうけれど、直線にしたら200Mも離れていないところに二店目である。本店の酔ってくだ巻く小上がり丸見えの店ではない。明らかにしきりで少し目隠しされたテーブル席が奥にしつらえられて…

永坂更科

帰りの電車まで1時間ほどある。というより最初から計算済みの1時間前になった。昼は「艸庵」で私の好きな蕎麦を食べ、乗車前は蕎麦前を愉しみながら駅近くと決めていた。 店の違いや入り口出口もわからないこのあたりに東京の老舗「永坂更科」というそば屋…

ふれあい蕎麦の会・2種の新蕎麦を味わう会

とてもたくさんの人が並んでいた。苦手である。この行列の先に手打ち蕎麦があると思うから並べる。他の食べ物やバーゲンなどでは並べない。あきらめてしまう。並ぶということは茹でたてを食べられるということでもある。 二産地、二種類のそば粉で打たれた蕎…

むつみ

思いのほか時間を食ってしまい、家で昼を食べる時間がなくなった。そう思いながら本通の角を曲がったら、この先に「むつみ」があるのを思い出した。11時を過ぎたばかりで開店時間が気になったが行くと開いていた。 玄関を入ると張り紙があった。「手打ち蕎…

味の花園

メニューに「蕎麦」しか持たない蕎麦屋さんが増えている。時には、せいろ、鴨せいろしかないところがある。メニューに蕎麦だけの店は手打ちを食べさせてくれる蕎麦屋さんに多いし、新しく開店する蕎麦屋さんの多くはそうだ。なんとなく店主が蕎麦一筋に打ち…

久留葉

二週間ほど前探し損ねていたが、先日桔梗庵の夫婦がチラシを見せてくれて筋違いだったことに気がついた。チラシに書かれていた「大三坂」を目指したらすぐ見つけることができた。レイモンさんの店の裏手にあった。この辺りにある純日本式の家の外装をそのま…

ふれ合い蕎麦の持ち帰り蕎麦

昨日「ふれ合い 蕎麦打ちの会」で帰りに買ってきた持ち帰り蕎麦を食べた。包み紙に印刷してある茹で時間40秒を目安にしいつものように一本食べてみる。少し芯がある。もう少し…。もう一本「よし」とばかりに笊に上げ、水道水で荒熱を取りながらさっと洗った…

流山温泉・十割そば

お盆の上の笊に濡れ濡れの黒い麺が出された。この手の麺は何度か出会ったことがある。一度は私が後にも先にも見よう見真似でたった一度「打った」ことのある蕎麦であり、もう一度はそばの町として売り出し始めた頃の幌加内のある店で食べたそばである。どち…

屯屯・札幌市

地図で辺りをつけたとおりの所に屯屯はあった。行灯のような看板はあったが入り口は得体の知れない雰囲気でどうも蕎麦屋らしくない。今はいろいろな考えで建てられるから一応入り口の前に立ってみるがどうも違う。しかし、看板はこの入り口を教えてくれてい…

喜香庵(2)・札幌

木製の重い戸を引くと玉砂利に飛び石が置かれ奥へと誘われる。一階から登ってくる中階段の合流が邪魔だが入っただけで純和風の小粋な蕎麦屋の雰囲気に包まれる。もう一つ木製のドアを開けるとビルの2階ということを忘れさせる内装になっている。突き当りが…

喜香庵

十年越し、三度目にやっと暖簾をくぐることができた。札幌の店である。 美味しいそばを探すことを意識して始めたころ、ある情報誌で知って訪ねた。娘が下宿したり、コンサドーレの応援で年に2回ほどは行っていたので札幌の蕎麦にも範囲を広げだした頃である…

「ふれあい」そば会

昨年は行けなかった「ふれあい」そば会に参加させてもらった。場所はホテル法華クラブだが、雰囲気は北斗市かなでーるや田家町の会館でやったときと変わらなかった。混んでいた。予想は400人というからすごい。会員が増えていて、底辺が広がっている証だ…

艸菴(2)・札幌市

新聞で紹介された記事では11時開店だったが、11時25分に着いたら外にいた店の女性に「11時半の開店なんです」と言われた。確かに店の前に11時30分〜と書かれている。時間つぶしに一画を歩いて店に近づいたら、男性が独り入っていった。11時半になっているし…

艸菴(1)・札幌市

うまい。こういう蕎麦が食べられると「たかされ道」やってて良かったと思う。香りが素晴らしい。「蕎麦だっ」と思う。打たれ、茹でられているのにそば粉を感じることができる。そば粉が活きている。きっと打ちすぎていないのだ。二口そのまま食べた。口一杯…

日々・札幌市

地下鉄東豊線、元町駅から当街区画を大きく回った。左回りで、回りきろうと言う寸前に見つけた。逆に回ると近かったが、見逃したかもしれないほど目立たない感じで暖簾が出ていた。幟もなければ、蕎麦屋らしい構えでもない。打ちっぱなしを磨いたコンクリー…

「ふれあい」・新そばを楽しむ

いただいたチケットに「新そばを楽しんでください」とあった。期待にたがわず、箸でつまんでそのまま一口、口と鼻を新そばの香りが打つ。水切りもいいので舌触りがそばになっているし、角が立っていてくちあたりもいい。ついもう一口そのまま食べてしまうほ…

横丁・青森市

東青森からの電車が青森駅に着いたのが5時40分頃。探すのに時間がかかるかな?と思ったので一度地番をたずねたけれどその人は店もわからず丁目しかはっきりしなかった。青森駅前西側…古い繁華街だろうと思わせるアーケードの町並みである。そこから入り込…

「青森鞍馬・青森市

桔梗庵の主人から「青森の蕎麦もがんばっているよ」といわれていたので、ねぶた見物のついでに味わってみることにした。紹介されたのは二軒だが一軒は時間的に無理なようなので情報誌から自分で一軒選んだ。それが「青森鞍馬」である。選んだ理由は、東青森…

谷地頭「満る大」

久しぶりに美味しい蕎麦を食べた。大き目の皿に薄緑がかったまるで新蕎麦の様なそばが運ばれてきた。新装「まる大」の土日限定十割そば、850円である。一箸つまんで口に入れると蕎麦の美味しさの要素が一度に口に広がった。香り、食感、味、辛汁なしで十…

「田中屋」=東京銀座

そういえば連休、東京に行ったときに蕎麦を食べていたことを思い出した。直前、桔梗庵の主人から、「銀座松屋の田中屋でそばを食べてきた。美味しかったよ」と聞かされていたので、歌舞伎を見るついでに行くことを決めていた。 前日、鎌倉で人に圧倒されて何…

「吉野屋」〓遠野市

盛岡から花巻そして遠野から仙人峠を経て太平洋岸までの釜石街道は遠野の部分でバイパスになっている。駅前の蕎麦屋からバイパスに面したファミレス風の蕎麦屋へ変わるべくして吉野屋は変わっていた。 12時少し前入店、1050円のひつこ蕎麦を頼んだ。メ…