季語閑語

秋めく

秋めくや隣家との垣高くなり 未曉

波の花

小トンネル切れ波の花小トンネル 未曉

寒卵

寒卵ちゃんと食べてる言い訳に 未曉

う日脚伸ぶ

日脚伸ぶ庇の影のやはらかく 未曉

風邪

「もしもしー、こんな吹雪だから、人が少なくてさ待たされなくてもいいかなと思ってきたんだけど、駐車場は満杯だし、いつもより多いくらい。」「うん、そう、みんな元気だわ−」 昨日吹雪の中行った病院の待合室で… 問診の和英片言風邪重し 未曉

日脚伸ぶ

一杯と決めし立ち飲み日脚伸ぶ 未曉

告げくれし鰊の小骨ごと食らふ 未曉

初句会

朗々と師句吟ぜられ初句会 未曉

雪掻き

掻く雪の無くて茶柱立ちにけり 未曉

地吹雪

地吹雪や天無く地無く白き闇 未曉

道消して積もらずもがな黙の雪 未曉

寒の潮

大陸の風大海の寒の潮 未曉

雪嶺おお

娘が突然チャイを作った。お相伴させてもらった。 エヴェレスト街道、タンボチェの朝を思い出した。トレッキングの間中毎朝、サポーターのシェルパが温かいチャイをサービスしてくれる。「やっぱりコーヒーの方が良いね」などという女性もいるが、私にはこの…

鯨汁

一頭を殺め一椀鯨汁 未曉

鰊漬け凍夜の底に漬かりをり 未曉

鏡開き

パック開き鏡開きて力蕎麦 未曉

氷面鏡

氷面鏡触れて研がるる風光 未曉

古年

古年に独り旅寝の五日あり 未曉

どんど焼き

どんど焼き焼き清めたる掌で拝み 未曉

正月

白杖や正月の街訪ね行く 未曉

正月

目覚ましをかけて正月終わりけり 未曉

淑気

境内に芥も少し淑気かな 未曉

初湯

初憂さの身をはなれゆく初湯かな 未曉

三日

目出度さの身に添はぬまま三日かな 未曉

年酒

年の酒肴賀状となりにけり 未曉 めでたさも中ほどの値や年の酒 未曉

去年今年

去年今年昭和の歌詞(ことば)聞き分けて 未曉

煤逃げ

煤逃げや露天の湯気にまぎれをり 未曉

数え日

数え日の加減ほどよく暮れにけり 未曉

冬休み

空港へ娘を迎えに行った。正月休みで帰ってきた家族を迎える人たちで特有の賑わいがある。「帰省」という季語はあるが「夏」である。毎年日本中で起こる大移動で、天候なども絡み悲喜こもごもなのにふさわしい季語が無い。 冬休み到着口の三世代 未曉

凍てる

凍てし夜の絵額傾け明けにけり 未曉