ぶりこ

 「ぶりこ」。はたはたの腹子である。ハチモリハタハタオガデオガブリコがわからなくて秋田出身の父に意味を聴いたことがある。ハタハタは初冬の大時化を利用して岸に近づき海草に産卵すると言う。それだけに漁は危険を伴い命を落とすこともあったと聞いた。
 昨日のニュースに大時化によってぶりこが大量に打ち上げられた浜が映っていた。一つ一つ拾いきれいにゴミをとっていずれ海に戻すのだそうだ。
 冬の時化への対応がハタハタの遺伝子に組み込まれているに違いない。
   寄りぶりこ冬大波をうぶすなに   未曉