イワオヌプリ・ニトヌプリ(2)

takasare2006-07-27

 Yaさんが全員今朝早出だったので昼食の心配をしてくれたが、ニトヌプリの頂上で食べようと言うことになった。風に逢うと涙目っぽくなり、汗と重なって眼鏡が曇る。岩と細かな火山礫の下り道は慎重にならざるを得ない。臆病な私は「怪我をした方がみんなに迷惑をかける」と言い訳を言い聞かせながらペースが落ちる。下りはKuさんも膝に無理がかからないように遅くなる人なので気が楽になる。分岐のところでYaさん、Kubさん、Kaさんが待っていてくれた。そこから登り返しが気になるくらい急坂を下った。火山礫で滑りやすいところにはロープも張られていた。
 降り立った所は小さな庭だった。北にコイワヌプリ、東にイワオヌプリ、南にイワオヌプリから五色温泉に続く今降りてきた尾根、西はこれから向かうニトヌプリが塞いでいる。山に囲まれた少し渇き気味の湿原の庭である。白いイソツツジ、マルバシモツケの花が緑の中に点在し、種々の潅木が奥行きを演出している。水の無い川床が蛇行し、火山灰のクリーム色の山道がそれに着かず離れず蛇行している。その向こうにニトヌプリへの道がジグを切って斜面を登っている。このジグの登りを30分と読んだ。
 イワオヌプリは、大きな岩と火山礫火山灰で登りづらい道だったが、草木が無い分風が心地よかった。ニトへの登りは岩こそ多かったが土の路面で足にはなじんだ。しかし笹が被り気味に茂り風を遮って暑いのぼりとなった。30分で登れたのは偽ピークでもう30分先に頂上標識の柱がうっすらと見える。軽く下った所は地面に足を下せない湿地となっていた。枝から枝、岩を伝って何とか汚れずに渡った。頂上が近くなった。一気に登りきろうとがんばったが、あと一息と言う所で給水タイムをとってしまった。ここで給水したからといって誰も何も言うわけではないし、むしろ給水することは常識なのだけれど、意地を張ってしまう。年寄りの冷や水と言うのはこういうつまらない意地っ張りを言うのだろうと思う。飲んだ水は雑貨の中でぬるくなっていた。冷や水ではなかった。
 12時ちょうどに無人の山頂に着いた。頂上標識を囲むように思い思いに座り飯にした。うまい。