砂川選手

  昨日の嵐の余波か小雨の中を札幌に向かう。コンサドーレの最終戦の観戦である。昇格、降格共に関係のない成績だから応援の意味は少ない。私の好きな砂川という選手がこの試合限りで退団するので見に行った。
 私はゴールゲッターよりもそのゴールを演出するアシスト役を好きになる傾向がある。自分もバレーをやればセッター、サッカーでは攻撃的MFあたりに身を置きたがる。だから砂川選手タイプが好きになる。見られていないスペースで手を挙げてボールを呼んでいたり、無駄とわかるような所でも、「もしここにボールが来たら」と走り込んでいたり、試合を見ずに砂川選手を見る楽しさもあった。
 私はコンサドーレが攻撃するゴールラインの延長線上で試合を見ることにしているが、昨日の一点目はまさしくそこで繰り広げられた。サイドラインでボールを受けた砂川選手は芳賀(多分)選手とパス交換をして中に入った瞬間縦に走る。芳賀選手からパスが出る。前に蹴りだしたボールがゴールラインに届く直前砂川選手の左足からゴール前へマイナス気味の低い弾道で飛んでいく。ニアに飛び込んだ選手の背中を通ってフリーになった三上選手の左足ボレーとなってゴールネットに吸い込まれた。
 ボールゲームが好きで、チームプレイが好きで、目に見えるパスがない野球よりもサッカーが好きな理由がここにある。その体現者として「砂川選手来シーズンも残って欲しい。」のである。
 こういうシーンを見ると函館から出かけることが贅沢でなくなる。楽しくなって、蕎麦前をやったり、宝くじまで買ってしまったりする。