写真

 今私の部屋にダンボールが5つある。函館高校の新聞局室からと、函館東高校関係の資料が保管されている千代台小学校から借りてきた資料が入っている。私の担当はグラビアなのでほとんどが写真である。局室から持ってきたものは高校生が取材で撮ったもので写真の出来もよくないし、全くの未整理状態である。写真屋さんから受け取ったままのような状態のものがあったり、個人的に遊びで写したものもあったりする。東高校の資料として残されていたものは、記録係のようなものがあったのか、先生が写した写真でその年毎にポケットアルバムに整理されていた。
 資料を借りる前は、もし写真があったら、出来るだけ現状に近い形で返すためにきちんとして困らないようにと思ったが、これでは、その心配は要らない。これからの仕事を考えながら整理することが、今後のこの写真のためにもいいことだろうと考えた。出来るだけ年ごとにわけ、月順になるようにポケットアルバムを整理することである。
 しかし、いざ始めてみると、一見きちんとしているように見える先生が写した写真も偏りがある。アルバム50冊の年もあれば5冊くらいしかない年もある。コンセプトが一貫していないので先生方のスナップが多かったり、校舎の写真ばかりだったりする。ある年から係りが廃止されたのか写真が途絶えてしまっている。私も学校と言う職場にいたので、係りが無くなった経緯もわかるような気もするが…。局室に保管されていたものはいつどこで何をという新聞作りの基本が全く伝わってこない写真がほとんどだった。ネガケースにネガと一緒だった写真を幸い手元に持っていたポケットアルバムに写して一応整理したが、年代もわからずもし使える写真があっても苦労させられそうだ。
 今日は、その整理の最終段階、ポケットアルバムに99−1、99−2と言うように番号をつけた。つけながら未整理だろうが多い少ないがあろうが、写真があるだけいい。写真はあればあるほどいいと思った。どんな瞬間どんな気持ちでシャッターを押したかは知る由も無いが、写した人がいて、何かの時に使えるだろうとアルバムしてくれた人がいるからこれだけの写真が今私の部屋に選ばれようと待っている。ありがたいことだ。個人の家に問いかけて集めることを考えるとどれだけ助かることか…。
 もしこの次この写真を使う人がいればその人のために、そして存在してくれたお礼として私なりに整理した形でお返ししたい。