鴉の子

昨日歩いたところは蒜沢の沢地形の底になる。しかし明るく田が開かれていて谷の感じは全くない。それでも左岸は樹木が覆っていて上部の住宅を隠している。右岸の道を歩いていると子がらすでもいるのか鴉が私を警戒してか前後を飛び、鳴き声が止まない。新聞配達をしていた中学生の頃、一度石で追い払ったらそれから毎朝攻撃されたことがあるので怖れてしまう。田仕事の人はいるのに、私が通り過ぎたら鳴きやんだ。

   小さき峡に子鴉守らん声しきり  未曉