元町あたり

 俳句サークルの少しまとまった郵便物を出し終わった。天気は穏やかで気持ちが良い。明日は雨予報ということなのでそのまま車を元町まで走らせた。カットにする絵の取材である。テーマは坂。
 それぞれの坂にそれぞれの秋があった。観光客がまるで歩行者天国のように坂にあふれている八幡坂は白い石畳に白い風、ナナカマドの紅葉とそれより赤い実がこぼれそうな大三坂。広くて交通量が激しい基坂は、背景の函館山が秋である。
     坂道を港へ転(まろ)ぶ落葉かな   未曉