絶対安全 

「絶対に安全です」「歴史的に考えられる以上の地震等の災害に対してもその安全性を確保していますのでその心配はありません」「是対に安全です」
 絶対という言葉を何度も使い反対を押し切ったテレビ画面を思い出す。泊原発を作るときの北電と地元住民の公聴会だったと思う。本当に腹が立つ。今回の福島原発の事故で20Km圏外に避難させられた住民は、どんな思いだろう。きっと福島原発が作られる時にも「絶対安全」はいわれたのだろうと思うから。
 報道されたニュースを総合すると、地震に対する安全対策はある程度為されていたが、大津波がもたらす状況には対応が十分でなかったらしい。あのとき「絶対安全です」といった北電の人に今の状況をどう言い訳するのか聞いてみたい。
 そろそろむさぼるような便利さの追求を止めなければ成らないときが来たように思う。少なくても、自然に対し「絶対安全」などと言って、大事なときの役に立たないものの開発に消費者として加担は出来ない。今回の大津波で、電気、水、ガス、石油、交通どれもが津波の前にその機能を失った。新たなライフラインの一つになるべきだった携帯電話もその働きができず、孤立した避難者の孤立を深めるだけのものになってしまった。