車で奥のほそ道・乙字ケ滝

 須賀川の近くにある乙字ケ滝は「奥のほそ道」にその記述はないが、訪ねている。名前に牽かれたのとどう考えても深山幽谷とはほど遠い地形にある滝なので訪ねた。
 細い県道を行くと場違いな感じで朱塗りの大きな橋が架かっている。阿武隈川を渡る。川面に濁り水が泡立っているのが見える。これらしい。渡ったたもとに駐車場がある。

 落差はそれほどでもないが水量が多く滝の中央部に集まるようにして水が落ちているので迫力がある。川底の岩盤が断層地震ででもずれたのだろうか。ゆったり平地を流れていたはずが突然高さを失って一緒に流れてきた水の上に水を重ねて落ちる…。
  百代の流れに春の落差かな  未曉