ドニチカ切符

 札幌に行ったときのそば屋探しに便利なのがドニチカ切符という地下鉄の一日乗車券である。これは土曜、日曜限定だが500円のカードさえ購入してしまえば地下鉄乗り放題という優れもので大変便利である。売り場で金額を調べ小銭を用意し販売機に並んで買うという手間が必要ないのも助かるが、主目的であるコンサドーレ観戦のため札幌駅から東豊線終点の福住往復だけで500円はかかるから、それ以外は無料で乗れると言う計算になる。その無料分がそば屋さんを開拓するという私の行動趣旨を満足させてくれるのである。こんな便利はない。
 地下鉄は札幌市民の中心的な交通手段になっているから新しく店を出すそば屋さんはその駅に近いことが多い。札幌中心でなくても、地下鉄駅に近ければ出店条件は満たされるのだろう。そば屋さんを紹介する記事に付いている地図も地下鉄駅から案内されていることが多い。また、サラリーマンを客とする都心のそば屋さんは土曜、日曜の休業日になりがちだが、これらの店は土曜、日曜は営業し平日休業が多い。この切符のコンセプト「土日・地下(鉄)」はそのまま私のたかされ探しのためにあるようなものだと言える。
 今回行った「一休」というおそば屋さんは三回目の訪店だが、最初は車で札幌に行ったとき探すのに大変苦労した店である。運転しながら地番確認だけでも大変で、歩いて探そうと思っても今度は駐車に困ったりする。事故や違反に気を付けて探すとなると疲れ切ってしまう。ましてやこの店は目立たないように店構えをしているので苦労したのである。そば屋さんには目立たないことを売りにしている店も少なくない。
 今回は、ガイドブックを観ていたら、車ででも行かなければ、遠くてなかなか行けない店と思いこんでいた「一休」が地下鉄東豊線元町から歩いて5分もかからない所に在ることを発見して、行くことができた。
 地下鉄の駅を基点に出来ればドニチカ切符を片手に札幌での「たかされ探し」はまだまだ広がりを見せてくれそうだ。