がびの(1)

 「美味しい蕎麦をごちそうさま」という感じで店を出ました。まだ来店していないYaさんに薦めようと思います。
 もりそば 
 蕎麦の香りと味にそのままで二箸食べてしまいました。麺は極細で水が良く切れています。その麺の先だけを辛汁に入れて啜り込むと蕎麦の微妙さが口に広がります。微妙としか言いようが無く、ことばに出来ない微妙さです。もしかしたら私だけの感じかもしれませんが、それを私は蕎麦の美味しさだと思っています。
 手打ちで細い麺は伊達の「翁」がそうでしたが「がびの」はもっとしっかりしていて口当たりがきりっとしています。たちまち食べてしまいました。もうひと味楽しみたい「山葵」に少し物足りなさを感じました。蕎麦の味にはじゃまかもしれませんが、私は一食のもりそばの内に二三口山葵との蕎麦も楽しみたいのでつい山葵の辛味や香りをほしがってしまいます。
 残った辛汁で濃いめのそば湯を頂きました。残った辛汁の量もそば湯の濃さもちょうど良い物でした。ちょうど良いと言うことは、研究努力の成果だと思います。こういう蕎麦に逢うと、蕎麦好きで良かったなぁと思います。