アメリカ大統領就任演説

 政治家としての哲学があり、それを貧富、学歴、人種を越えて語りかける言葉を持っている。誰かを傷つけなければ、誰かを悪者にしなければ自分の政治家としての立場を国民に伝えられない、つまり哲学を持っていない。この違いは大きい。アメリカがオバマ大統領の描く明日をその在任中に実現するというような妄想は持たないが、差別してきた長い歴史を持つ黒人を大統領にしたアメリカという国の力は認められる。そして、一時にせよ国民に、とりわけ若者に期待感と夢を与えた政治家の言葉に羨ましさを感じる。