NHK俳句の季題「遠足」
 私の父は亡くなるまでの一年我が家で暮らした。娘二人は小学生だった。共働きだったので昼は父一人で昼飯を食べていた。子どもたちが遠足の日は子どもたちと同じ昼飯を食べた。
  遠足の孫いて爺もにぎり飯   未曉
        「春灯」
 「春灯」といえば、寝るためだけに仁川空港からソウルに向かった時、漢江(ハンガン)の波に写った赤い灯を思い出す。桜が咲いていた。夜桜見の宴の灯がこぼれていたのだろう。3時間ほど寝てまた暗い中空港へ戻った。まだ赤い灯も宴の余韻も残っていた。
  漢江に春灯残し空港へ     未曉