駒ケ岳の大斜面の雪は光に輝いてまるで白い炎を上げて燃えているようだ。足元に流れ来る水は気のせいか優しさを感じる。冬真っ盛りの駒ケ岳とのギャップにも春を探してしまう。
  白焔の山を逃げ来る春の水     未曉
 この水も雪を溶かした小さな一滴から沢となって流れ出したものだろう。そんな小さな流れを越えて歩き出すのももうすぐだ。
  堰く石を溢るるまでの温みかな   未曉