確定申告

 確定申告に取り組んだ。「取り組んだ」というほどのことはない。年金だけの所得だからたかが知れている。昨年からインターネットを利用してコンピューターで申告書を作成することにした。数字を打ち込むだけで計算もインプットもしてくれるのですごく簡単である。…はずだった。
 今回も数字を打ち込むまでは、昨年自分用にメモしておいたマニュアルどおり順調だったが印刷の段階で停まってしまった。adobe readerというソフトが旨く働いていないためらしい。「ヘルプ」の指示を仰ぎやってみても一段階進んだだけで印刷画面にならない。最後の手段adobe readerの最新版をダウンロードすることにした。なにやら使ったことも無いソフトで満杯状態になっているHDにこれ以上入れたくないのだけれど仕方が無い。入ったとたんすんなりプリントアウトまで出来上がった。源泉徴収票などの必要書類を決まった所に入れておき、すべてを用意してコンピューターの前に座って取り組んだが、ああでもないこうでもないと悩み、パソコンのご機嫌を伺いながら2時間もかかった。結局「確定申告はめんどうくさい」という印象になってしまった。
 税務署も良かれと思ってやるのだろうけれど、やっとの思いでキーを打ち込んでいる私などには「昨年どおり」申告できることが大切なのである。今年は還付金があるからまだいいが、これで苦労した結果追加して収めてくださいというようなことになったら腹がたつ。先日の新聞でも「e-Taxへの挑戦」という内容の記事が出ていたが、「インターネットにつなぐこと、ダウンロードのことなど考えると年寄りには難しいことが多い」と結論付けていた。よかれと計画した税務署の中に「ついて来れない年よりは仕方がない」という思いがあるような気がしてしまう。これから納税者の中心が年寄りになることを考えると「そんなことでいいのか」といいたくなる。義務だから申告するが、納めた税金の使い道を考えると輪をかけて腹が立つ。