午前中譲り受けた山スキーの試乗をしようと横津の車道に出かけた。歩いて登るまでは良かったが、くだりはスキーにならなかった。靴の問題や除雪斜面のせいもあるかもしれないが、最も大きな原因は私のスキー力では無理だということらしい。もう少しじっくり構えてみたい。
 がっかりして家に帰った。何気なく窓から山方向を見た。他家の屋根越しにわずかによく津の斜面が見える。その前に氷柱が立ちはだかっていた。春には霧散する抵抗だったようだ。
  軒氷柱青遠嶺に刃向かゐぬ    未曉
 我が家は高気密断熱が売りの建築工法だった。屋根の勾配も急でそのせいか氷柱はできても小さい。しかし、親父が同居することになり増築した部分は日当たりがよく屋根勾配が緩いので大きな氷柱ができる。冬の日は解かしても寒さで凍る力が強いのだろう、よく育つ。
  太陽といえど氷柱で光るのみ   未曉