雪掻き(1)

takasare2007-11-22

 私は雪掻きが好きである。積もっても溶けても成果が長続きせず、報われないことが多い作業なのだが好きである。子どもの頃私に与えられた仕事に「玄関掃除」があり、冬はその延長で雪掻きをすることになったのかもしれないが、その頃からいやだと思った記憶は無い。一昨年腰を痛めてできなかった期間を除けば、自分の住んでいるところの雪掻きはほとんどやってきた。市内の小学校に勤めるようになってからは、自分の家の雪掻きを済ませて出勤し、学校の雪掻きもやっていた。他の人より30分近く早い出勤なので、一人でやった。それでも苦にならなかった。普段は朝早く行ってその日の準備をするのだがそれができなくても止めようとは思わなかった。それほど好きである。
子どもの頃は玄関から道路まで5〜6m、幅1mだった。両脇の庭に雪を積み上げていけばいいだけのいわゆる雪はねである。父がその道路の上にぶどう棚を作っていたのでそれが邪魔だっただけだ。就職した島牧は、住宅が国道のすぐ脇に建っていたので雪掻きと言うほどのことは無く、勤務校も、用務員さんがやってしまっていたり、役場や消防が近かったので、すぐやってくれたりした。たまにやることがあっても小中学校併置校だったので、中学生と一緒に朝から遊びのような感覚で楽しかった。それよりも、島牧は日本海に面した村だったので、雪が風に飛ばされてほとんど積もることがなかったから苦労した記憶が無い。次の勤務校椴法華も雪が少なく、玄関の前を用務員さんがやってくれればそれで済んだ。その頃の子どもたちはしっかり長靴を履いていたのでどこでも歩いて玄関に入ってきた。また、職員住宅が校地内にあったし若い先生たちも多かったので、雪掻きという雪掻きの記憶は無い。つまり、子どもの頃から椴法華小学校を離任する40才まで、自分は雪掻きが好きだという自覚をもてるほどの雪掻きはしていないのである。(続く)