アンナプルナ・ダウラギリ展望トレッキング(9)

takasare2007-04-11

  4/6  ヒレ〜ナヤプル〜ポカラ〜カトマンズ
 比較的汗で汚れていないものを着てあとは洗濯物と、それ以外のものの二つに分けてパッキングした。ポカラの国内便の検査の備えてである。上は長袖のTシャツ一枚、下はパンツに結局履きづめになったズボン、靴下は五本指もソックスも残っていたのでそれを履いた。
 昨夜の名残か、シェルパノ人達と顔を合わせるときなんとなくにやっとしてしまう。ロッジの庭でみんなで記念撮影をした。我々9人のために、これだけの人がサポートしてくれる。仕事をもたらしているともいえるが、やはりすごく贅沢なことだと思う。
 今日は、飛行機に遅れられないので余裕を持って早めに出発した。今日は500Mの下りでいい。今日の先頭シェルパはジル君でリーダーに言われているのかもしれないが少し速い快調なペースで進む。途中のみやげ物露店で少しできの悪い鈴が売られていた。折角だから買うことにした。リーダーが交渉した値段200RPで3個買った。他の人も買ったのでなくなってしまったかもしれない。リーダーがその鈴を結ぶミサンガを全員にプレゼントしてくれた。わたしは同じ柄を鈴の分だけ買い足した。
 早く出たし、今日の昼食が最後になるので、10時に昼になった。オムレツとツナ缶と野菜と昼に多かったうどんが出た。速かったけれど食べられた。ロッジの中庭では敷物にお土産を並べていた。買い物をする人うつらうつらする人、のんびり時間は流れるが飛行機の時間も有り出発。最後の歩きが始まった。
 家の前の敷石が隙間なく敷かれ旅人の靴でピカピカに磨かれている。クッツォという植物で作られたほうきで綺麗に掃き清められている。山の一軒家とはそのたたずまいも変わってきている。次の休みではKoさんがソノクッツォの放棄を買い、何人か買っていた。
 川が広く緩やかな流れになり道も終点に近づいていることを感じさせる。ジル君は川を渡渉する近道を選ぶ。民無きゃ伽言ってわたり、単調な歩きのアクセントになったようだ。振り分け荷物を背に、十数等のろばとすれちがった。サリー姿の若い女性がサンダルを履いてポカラへお出かけする姿もある。その横を汗臭い敗残兵さながらの我々が山靴でどかどか歩いている。距離や要する時間を考えると歩くことの感じ方が彼女と我々では全然違うのだろう。
 下っていた道が広い平坦な道に出た。曲がると両側に粗末な家が道を挟むようにたっている。何より先に軽四のトラックが見えた。ビレタンティに突いたようだ。急に物が豊富になり、店が専門店風になってくる。車で運べるからだろう。ここが車と人力、馬力の結節点になっている。ストックをザックにくくりつけ写真を撮りながら歩いた。くねくねと猥雑な道を抜け、吊橋を渡ってしばらくすると、坂道が有りその上にバスやら乗用車やらが止まっている。ナヤプルの街の上に自動車道路が通っている。ナヤプルやビレタンティの車はここに停められている。私たちのマイクロバスもそこにあった。ポーターやキッチンの人達ももう着いていてここでお別れになる。笑顔がすてきで踊りが上手なおじさんキッチンボーイさんが踊って我々を送ってくれた。
   春風やサリーの色の細い腰    未曉