アンナプルナ・ダウラギリ展望トレッキング

takasare2007-04-03

  4/2 チャンドラコット〜シャウリバザール〜ガンドルン(前)
 
 カトマンズで用心のため飲んだ風邪薬のせいか、昨晩のロキシーのせいか夜中腹具合が悪くなり、夜半過ぎトイレに行った。下痢になった。トイレから出て菩提樹のあるロッジの前から四方を見た。前回のランタンに続きまた月の入りに遭遇した。昨夕太陽が沈んだ所より少し南よりの山の端に沈もうとしていた。楽しみにしていた満天の星は見えないが、月の入りもいい。残念ながら山は見えなかった。
 5時半頃からみんなが起きだしたので私も身まかないをしパッキングをした。「見えてきた」という声がし始めた。さっそく行ってみると春霞の空にアンナプルナ・サウスから吊り尾根で続くチュウンヒルそしてマチャプチャレがまるで隠し絵でも見せるかのようにそこに有った。6時アンナプルナサウスに陽が当たり始めヒマラヤの山稜ショウが始まった。キッチンボーイが運んでくれるお湯での洗顔もわずらわしげにカメラでの撮影にみんなが走り回っている。だんだん明るくなり露を含んだ朝の気が清清しくなる。
 朝食はおかゆが出た。ありがたい。梅干を入れ、2杯食べた。腹具合の悪い者にはグッドタイミングのメニューだった。用心のため卵焼きの白身だけを少し食べ、あとは我慢した。おかゆ2杯でがんばれるはずだ。
 7時いよいよ本格的なトレッキングの開始。今日は400M下って、800M登る今トレッキング中最もハードな歩きとなる。昨日見た学校側の谷壁をトラバース気味に降りていく。ネパール山岳地帯の道は、隣の家と家を繋ぐ生活道路であり、集落と集落を結ぶ交流の道路であり。大きな街とやがてつながる文化交易の道であり、これ一本しかない。だからすごい歴史をかけて石が敷かれ石を砕いて階段となって伸びている。この石段が、ナマッチョロイ足には堪える。特に、下りは膝に来る。ダブルストックにして気を使いながら降りるしかない。景色を見るときはちゃんと止まる。歩きながら余所見などできない。谷底に降りきり登りにかかると日当たりが良くなり日差しも強くなってきた。汗が吹き出る。テルモスの水はすぐ底を尽き、三回目に休んだロッジでもう水を買う始末だった。しかし、大量の汗と大量の水分補給が良かったのか腹具合が気にならなくなった。10時半の昼食時でたうどんは美味しく食べることができた。そしてそこでまたテルモスにテトパニをつめてもらって午後の歩きが始まった。Kuさんは、水の流れを見るたびに手を濡らし顔を洗っている。写真撮影で止まる回数も少なくなり、話し声も聞こえなくなった。みんな暑さに耐えひたすら登ることに集中し始めた。
    谷覗くバンブーの穂に朧月    未曉