アンナプルナ・ダウラギリ展望トレッキング(2)

takasare2007-03-31

  3/31 ソウル〜カトマンズ
 6時のモーニングコールは、今回も同室のKoさんが聞いてくれた。何度か雷の音を聞いた。早口で鋭い感じがする韓国人の朝の会話も耳に入っていた。そんなうつらうつらから目覚めた。カトマンズは暑いのかなーと思いながらも心配でタイツは履いてしまう。少し体を慣らしておけばよかった。朝食は空港で食べるという事で、そのままバスに乗る。朝6時30分、さすがに昨夜の渋滞は無い。1時間弱で着いた。搭乗手続き後空港内の和食専門店「千鳥」でご飯、味噌汁、小さな焼き魚、出汁巻き卵という純和風朝食を撮ったが、海苔だけは韓国海苔だった。
 機内はそこかしこに空席が有り、席を換えてゆったりさせてもらった。足には持参のスリッパを履き少しは旅鳴れてきた風を装う。チューブに入ったコチジャンソースを混ぜ合わせるビビンバとワインの機内食を楽しみ、退屈しのぎの007を観て時間を過ごした。Sa さんはヒマラヤの上空を飛ぶつもりで楽しみにしていたらしいが、飛行機は東から回り込むようにネパールに入っていった。やがて右側の窓に白いヒマラヤの峰々が見えてきた。機内が少し騒がしくなり、Saさんは窓からシャッターをきっている。私は、10年前は夢として実現できるかどうかを考えているだけだったネパールに3回もきてしまった不思議さをかんじていた。
 入国審査で時間がかかり、荷物を受け取るまでに1時間半かかった。ネパールに来ると一つ一つに時間がかかってイライラする。イライラしても早くならないから、この次は…とかこれが終わったら…というような前もって考えることはあきらめる。それをビスタリズムと称して心の安定を図るしかない。空港を出る。暑い。
 おや?私の小さなスーツケースに何本も伸びてくるはずの手が伸びてこない。荷物を運んでチップを貰おうとする人が一人もいない。相変わらず何をするでもない人はそこここにたくさんいるが、手を出さない。だからいちいち「ノーサンキュー」ということも無い。すっきりしたし、最初の時は恐怖さえ感じた状況だったのでその変化に肩すかしを食ったような驚きを覚えた。ネパールの第一印象も良くなることだろう。
 私たちのツァーメンバーは10人。そのうちネパールが初めてのの人は、北海道組のKuさんと熊本から参加のToさんである。経験者が多いせいか、空港からホテルまでのバスの中は意外とクールだ。しかしさすがKuさんは菩提樹の大木や、都会の中の野生猿に目を向けていた。私のほうは人だ。揺れ動く人の群れが相変わらず不気味に思える。
 お馴染みのラジソンホテルに着きシャワーもそこそこに明日からのトレッキングに備えてパッキングをした。スーツケースに残してホテルに預けるもの、これからのトレッキングで使うものはポーターに運んで貰えるようダッフルバッグに入れる。カメラや雨具、水などトレッキングの中で自分が使う物はザックに入れる。3っつに分けて
パッキングが完了した。フロントで6000円を3260ルピーに替え、ネパールでの軍資金を用意した。最初は夕食である。
 夕食は、カトマンズに在住しているYaさんの弟さんに案内してもらうことになっている。カトマンズ半年の弟さん夫婦は我々旅行者と違ってやはりこの埃っぽいカトマンズになじんだ感じがする。弟さんとは一回目のネパールトレッキングで一緒だったし、函館近郊の山にも一緒している。手馴れた感じでタクシーの交渉をし、パターン近くのSAMURAIという日本語ぺらぺらのネパール人が経営する小さなレストランに案内してくれた。弟さんの奥さんが勤める日本語学校の同僚だそうだ。ビール、モモ、揚げちぢみ、チキンのチリ炒め、ナンカレーで満足の夕食だった。(日本の生活と比べててもしょうがない)無いものはあきらめるしほしがらない。ネパール人の役に立っているのに就労ビザがなかなかおりない。など苦労話やカルチャーギャップから来る話も楽しかった。割り勘の金額に驚いた。あれだけ食べて飲んで250ルピー(600円)は安すぎる。
 明日も早い。今回もカトマンズの手打ち蕎麦たばられないなきっとと思いながらラジソンホテルのベッドにもぐこんだ。カトマンズの夜は暑いがカラッとしていて不快感が無い。気持ちよく眠れた。
   カトマンズ菩提樹の下牛も人も   未曉