蝦夷編 芽室「縹」

takasare2006-10-20

 帯広の森公園内の「野草園」や「美術館」を見た後に芽室に向かった。それでもこのあたりは隣り合っているので、すぐついた。川北温泉温泉の一角の在ると言うことなのでわかりやすいと思ったが、川北温泉自体が道路から見えないところにあり小さな標識から細い道に誘われて入るようなところにあった。川北温泉の駐車場に車を入れてもなぜかわからなかった。駐車場にはいってすぐ隠れ湯のようなこじんまりした建物の入り口に目立たないような「縹」と染め抜かれた幕が下がっていた。Yaさんもそれで見つけたのではなく、窓に蕎麦に使うような器が飾られているのを見てわかったようだ。
 時間つぶしにうろうろしていると、見かねて早めのオープンしてくれた。
 店内は落ち着いた雰囲気でインテリア、音楽、装飾など店主のこだわりがうかがえるようなつくりになっている。Yaさんは出窓に飾られた焼き物に関心が向いている。
 もりそばを注文した。味、香り、舌触り、口ざわり、蕎麦湯、全てが渡し好みに出来上がっていて、もりそばで堪能できるそばに仕上がっていた。
 焼き物を写しだしたYaさんに誘われるように店主が出てきて、話が弾んだ。挙句には、鴨せいろに使う特製の皿、湯のみ、炊き込みご飯の器など本州のある作家に作ってもらったという作品を調理場から出してきた。飾ってある作品もその作家のものらしいが店主も作陶するのではないかと思わせる熱の入りようだった。
 こだわりの趣味人が「私の蕎麦が食べたかったらここまでおいで」と構えた店だろうと思った。鴨せいろ、冷やしかけそばなど食べたいメニューが恨めしかった。