毛無山(1)

takasare2006-07-04

 昨日の予定が雨で今日になった。今日とて「今週の日曜日にお楽しみ中国への山旅を控えていると言うのにおとなしくしていればいいものを…」と言うような天気である。柏倉に迎えに来てもらって家を出るときに見た函館山を含め四方の山々の稜線は雲に隠れている。登山口に着いてもそれは変わらなかった。
 先頭になり、ゆっくりのペースで登ったので快適に歩けた。つり橋を渡った後の林間を過ぎた辺りからは成長した草がかぶり始めた。とともに葉の上の乾いていない昨日までの雨が容赦なく私のズボンを濡らす。先頭なのでまさしく露払いを一手に引き受けて前進した。端境期らしく、花も少ない。滝への分岐を過ぎたところに鋭い熊の爪あとをつけられた木があった。30mくらいの視界で歩くには困らないが、何も見えないただ歩区感じで歩いていた。1時間で大石の沼に着き。羊羹タイムにした。子の沼の向こう岸もはっきりしない。ここからは尾根道とトラバース道が交互に続き快適だが、熊も多いところなので、熊」避けの笛を鳴らしながら登った。相変わらず草かぶりの道だったが昨年笹刈りをしたと言うことで鎌を持ってきた坂口さんが先頭に立って釜を振りながら歩いてくれた。露払いがなくなった。私たちも笹を手で折りながら進んだが、このままでは、今秋には道を隠されてしまうだろう。
道を辿っている内に頂上につながる広い尾根に出た。立派なブナの木が霧に煙っていてそこに吸い込まれるように仲間が消えていく。この辺りでは視界は10mくらいになっている。ブナの木が登山道の下で根っ子がつながっていて道の両側に門のようにそびえている。この広尾根の雪景のブナもいい。何も見えないので今までのイメージをかきおこしながら歩いているうちに頂上に着いた。一昨年登った時新しかった頂上標識は割れ落ちていた。刈り払われ枯れた黄色い笹の上で昼飯を食った。乾いていてふんわり気持ちがいい。