「山門前みやげ物屋」永平寺

takasare2006-01-25

  金沢のホテルを6時前に出て「蕎麦紀行」最後の一日。武生の越前蕎麦を目指すが、早いので、永平寺の見学をすることにした。山門前の土産物屋の駐車場に車を入れた。おばさんが寄ってきて駐車券を渡された。「買い物すれば無料で良いから」と言われたがまず永平寺に足を向けた。杉の巨木達が参道に奥行きを持たせている。8時から見学ができると言うので靴を持って上がり、寺内を見せてもらった。まだ観光客が少ないので、大きな講話でもするような広間に座ってみたり、付設の美術館を拝観させてもらったりした。普段仏心に乏しい身でも、なにかしら心境に細波が立つ。剃髪僧衣の若者が例外なくはだしで寺内を走り回って仕事をしている。観光客の応対や捌きをしているランクが上の僧侶はどこかホテルマンのような印象さえ受けるが、若い僧侶が修行の一環なのだろう走って仕事をしているのを見るのは気持ちいい。
 「永平寺蕎麦」を探した。蕎麦屋はあったが開店までには時間があり、あきらめざるを得ない。先ほどの駐車場に戻っておばさんに聞いたら、店では食事もできるし、この時間でも大丈夫だと言う。みやげ物を買う気は無いので、駐車料を浮かすために朝飯を食べることにする。メニューを見ると永平寺名物「蕎麦」とあり、結局それを頼む。
 大きいおわんに黒く太い田舎蕎麦が刻みのりを載せられて入っている。小さいおわんにはおろし、ねぎ、山菜が入っているつけ汁がでてきた。小皿には味噌ののった豆腐が出てきた。この蕎麦をつけ汁に入れて食べた。昼時にはもっとおいしい蕎麦なのかもしれないが、香りも味もしない。もしかしたらこんな朝早くだから昨日の残りかもしれないなどと考えてしまうと、ますます味気なくなる。北海道の人間だから味が薄く感じてしまうのか。どうしても物足りない。